NISAに適した金融商品は?〜株式編 NISA口座の稼働率は50%超に上昇

NISA口座の稼働率は50%超にまで上昇

 日本証券業協会が発表した4月のNISA(少額投資非課税制度)口座利用状況(主要証券会社10社)では、NISA総口座数は前月比1.4%増の約436万口座とNISA開始から2年目に入っても堅調に増え続けています。4月の買い付け額は1,378億円(前月比30.9%減)と前月からは減少しましたが、前年同月比では39.3%増と大幅増の状態が続いています。課題だった利用状況でも、稼働口座数(勘定口座数に占める割合)は50%を上回ってきました。

 また、野村証券では、買い付け商品内訳は、約40%が株式、約60%が投資信託となったもようと指摘しており、株式への投資比率は、昨年12月末時点の約33%(金融庁「NISA口座の利用状況について」)から上昇しています。証券会社経由での買い付けといった点は考慮する必要はありますが、NISAを通じた株式の購入に、より積極的になっている可能性があります。具体的には高配当ブルーチップ銘柄が好まれているとしており、こうした銘柄が再び注目される可能性がありそうです。

図表:NISAの利用状況(勘定設定口座数、月次)の推移

図表1:NISAの利用状況(勘定設定口座数、月次)の推移

出所:日本証券業協会のデータを基にモーニングスター作成

国内株式市場を取り巻く環境は良好

 投資信託協会発表の4月の単位型を含む株式投信の純資産総額は前月比1兆5,640億円増の81兆8,436億円と、10カ月連続で過去最高額を更新しました。純資金流出入額(設定額から解約・償還額を差し引いた増減)は7,672億円の流入と、5カ月連続の流入超を記録。また、債券などを中心に投資する公社債投信を加えた公募投信全体の純資産額は99兆1,636億円と、100兆円の大台が見えてきました。4月は、ナスダック総合指数が史上最高値を更新し、日経平均株価は2000年4月以来約15年ぶりの2万円台を一時回復するなど投資環境が好転する中、投資信託を通じた投資の流れが加速しています。

輸出関連株に注視

 国内株式型の投資信託の資金流出入額では、4月は204億円の純資金流入と、2カ月連続で流入超となりました。ETF(上場投資信託)やブル・ベア型が純資金流出に転じ、日経平均の大台乗せで利益確定売りが出た影響により、流入金額自体は前月から減少しましたが、過去の大幅上昇局面で純資金流出に陥ったケースがあることを考えると、流入超過を維持したこと自体、日本株に対する底堅い期待感があると推測されます。

 特に4月は、限定追加型(設定後一定期間は新規資金による追加設定が可能な投資信託)ではあるものの、国内株式に投資する「日本企業価値向上ファンド(限定追加型)」が、設定当日の純資産額で1,062億円を集めたことが話題となりました。このほか、「新光 シラー・ケープ日本株式戦略ファンド(リスク・コントロール付)」も630億円を集め、国内株式型は、新規設定本数は多くはなかったものの、大型設定が相次いだことに、国内株式に対する投資家の注目度の高さがうかがえます。

 中でも、「新光 シラー・ケープ日本株式戦略ファンド(リスク・コントロール付)」は、ロバート・シラー教授が開発した中・長期の投資尺度であるケープ・レシオを用い、割安な業種を選別するほか、リスク・コントロール戦略を用いるなど、これまでの国内株式型とは大きく異なる戦略を使っており、運用成績次第では今後の投資戦略としても注目を集めそうです。

 株式については、今3月期第1四半期(4〜6月)の企業業績を占う上で、貿易統計への注目度が高まりそうです。5月25日に発表された4月の輸出額は、「自動車」が前年同月比7.2%増、「半導体等電子部品」同11.5%増、「原動機」同12.7%増、「鉄鋼」同5.3%増、「金属加工機械」同17.4%増、「有機化合物」同5.3%増となり、関連銘柄の物色が進みました。日経平均株価は3日後の28日の取引時間中に2万655円まで上昇し、この時点として、東証1部の時価総額は過去最高を更新しています。円安の進行とともに、5月の貿易統計への注目度はさらに高まりそうです。

NISAに適した金融商品は?

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