NISAに適した金融商品は?〜株式編 「ジュニアNISA」を活用せよ!

 15年度の税制改正の関連法案が3月31日に国会で成立、株式や投資信託の運用益を非課税とする少額投資非課税制度(NISA)の未成年者向け「ジュニアNISA」が16年4月から(申し込みは16年1月1日から)いよいよスタートします。

 0歳から19歳までの未成年を対象に、年間最大80万円分の投資枠から得られた譲渡益や分配金・配当金に対する税金が非課税となります。実際は未成年者の保護者が資金運用するため、既存の「大人版NISA」の年間最大投資枠100万円に加え、最大80万円分の投資枠が追加されることになり、非常に有益な制度であることは間違いありません。ただ、「ジュニアNISA」には「大人版」と異なり、いくつかの制約がある点には注意が必要です。

「ジュニアNISA」制度の目的は若年層の長期投資

 まずはジュニアNISAと現行のNISAとの違いです。

図表:ジュニアNISAと現行NISAの比較

  ジュニアNISA NISA
対象者 0歳〜19歳 20歳以上
必要提出書類 マイナンバー 住民票
金融機関の変更 不可
取引主体者 親権者 口座名義人
非課税投資枠 80万円/年 100万円/年
(16年分から120万円/年に増額)
非課税期間 最長5年間
非課税制度 2023年(平成35年)まで
対象商品 上場株式、投資信託など
払出制限 原則18歳までの払出不可 なし

 ジュニアNISAの大きな特徴の1つは払い出し制限があることです。災害などの事由による場合を除き、途中で引き出す場合は累積の利益に対し課税されてしまうため、原則18歳までの払い出しは出来ません。これは、親や祖父母の資産形成ではなく、教育など将来的に資金を要する若年層に長期間で資産形成できることを手助けするという目的があるからです。

 また、現在の投資家、または、金融資産の大半を占めているのは高齢者ですが、この制度の導入により金融資産を若年層に分配し経済を活性化させようとの意図もあります。相続などへの利用も想定されています。例えば祖父母、父母、子2人の家族の場合、年間の利用枠は560万円(16年からは640万円)とかなり大きな額となります。

制度の恒久化はまだ

 NISAの課題として、これまで度々指摘されているのが、年齢別の利用状況です。金融庁によれば年代別の口座数は60代以上が6割近くを占める一方、20−30代は1割強と依然として高齢者の利用に偏っています。若年層を巻き込んだジュニアNISAの発想は、中・長期的にはこうした状況に変化をもたらす可能性があり、有用な制度と思われます。

 一方で、非課税期間が5年、投資可能期間は10年という制限は依然として残ったままです。現役世代にとってNISAを活用する最大の目的は、複利効果を最大限に高めるための長期投資による教育や住宅、老後資金を蓄えるためと考えられます。期間に制限が設けられていては、そもそも長期運用のプラン設計が難しく、若年層にとっては利用するメリットがあまりないかもしれません。若年層へ投資の輪を広げるためには、恒久化がもっとも有用な手段と考えられ、NISA制度の課題として今後も議論が続くと考えられます。

日本株投資は手遅れ!?

 さて、日経平均株価は6月24日に2万900円台まで上昇し、年初来高値を更新しました。ITバブル時の2000年4月につけた高値(2万833円)を上回ったことで、96年6月の高値2万2,666円の奪回も視野に入ってきました。

図表:日経平均株価の推移

図表

出所:Moringstar Direct

 日本株は15年に入り、ほぼ一本調子に上昇を続けており、14年12月末から6月23日まで19.2%上昇しています。

 米国株式市場を見てみると、ダウ工業株30種平均は同期間(14年12月末から6月22日終値)で1.7%、米国を代表する500銘柄で構成されるS&P500でも3.1%しか上昇していません。

図表:日米の株価比較

図表

※ 対象指数は日経225、ダウ30、S&P500。14年12月末を100として指数化
出所:MorningstarDirect

 上昇の後には下落も想定しなければなりませんが、ここで日本株への投資を外すという選択はなかなか難しそうです。ITバブル時の高値という大きなフシを超えた上、2万円を超え底固く推移する日経平均株価に海外投資家が注目しているとの見方も出ています。

 株価の割安度を図る指標PER(株価収益率)で見てみると、日本は23倍程度なのに対し、ダウ工業株30種平均は15倍程度、S&P500は18倍程度(いずれも直近12カ月1株当たり利益ベース)と、日本株に相対的な割高感が強まっている可能性が高そうです。日本株に投資したい。でも、先行きが不安。そこで分散投資の出番です。株価指標面からは、米国株が史上最高値近辺にありながら割高とは言えない水準にあります。人気が高まる日本株、割安な米国株、両方に投資してみる選択肢もありではないでしょうか。

図表:日本株と米国株に投資するファンド

ファンド名 会社名 カテゴリー 総合
レーティング
リターン
(3年)
標準偏差
(3年)
信託報酬等
(税込)
純資産額
(百万円)
アムンディ・世界好配当株式(毎月分配型) 『愛称:グローバル・ドリーム』 アムンディ 国際株式・グローバル・含む日本(F) ★★★★ 32.35% 11.92 1.16% 10,814
たんぎん世界好配当株式F(毎月分配型) 『愛称:ワールド・ドリーム』 アムンディ 国際株式・グローバル・含む日本(F) ★★★★ 32.35% 11.93 1.16% 4,270
グローバル高配当株式ファンド(毎月分配型) 『愛称:軍配』 日興 国際株式・グローバル・含む日本(F) ★★★ 32.48% 12.43 1.52% 11,532
グローバル株式インカム(毎月決算型) 国際 国際株式・グローバル・含む日本(F) ★★★ 34.12% 12.44 1.27% 7,760
温暖化対策株式オープン 『愛称:グリーン・プラネット』 国際 国際株式・グローバル・含む日本(F) ★★★ 32.99% 13.31 1.78% 1,634
三菱UFJ G・エコ・ウォーター・F 『愛称:ブルーゴールド』 三菱UFJ 国際株式・グローバル・含む日本(F) ★★★ 33.32% 14.46 1.78% 7,067

※ 国際株式・グローバル(含む日本)で日本・米国の株式に投資、実際の経費率が平均より低く、モーニングスターレーティングが★★★以上のファンド
出所:モーニングスター

NISAに適した金融商品は?

NISAに適した金融商品は?〜株式編

銘柄選びで考慮したい制度概要

銘柄選びで考慮したい投資指標『PER』

銘柄選びで考慮したい投資指標『PBR』

スタート3カ月、口座開設は順調

NISA投資1兆円を突破

NISA拡充策に期待高まる

NISAの“駆け込み需要”が話題

NISA利用促進へ 税制改革に関心

NISA改革はこれから

2014年のNISA、利用期限迫る

時流に乗る銘柄への投資の重要性

制度変更で利用増えるか

NISA口座、稼働率上昇

国内経済の好循環に期待

「木を見て森を見ず」に注意

NISA口座の稼働率は50%超に上昇

「ジュニアNISA」を活用せよ!

NISA口座の利用進む、注目すべき日本株は

「シクリカル株」の買い時を探る

統計から業績動向を読む

NISA口座利用は増えるも、認知度は低い!?

米金融緩和 終わりの始まり―過去の影響を検証

NISA今年の買入れのタイミングは?

NISA拡大には逆風、日本株は正念場へ

4月からはジュニアNISAでの投資が開始!!

地震と株価の関係を知る――過去の事例を検証

NISA今後の買入れのタイミングは?

個人株主数が過去最高、NISAも寄与

NISAに適した金融商品は?〜ETF編

NISAに適した金融商品は?〜J-REIT編

J-REITはNISA向き?

NISAに適した金融商品は?〜投資信託編

リスク低減型ファンド

資産形成型ファンド

分配金受取型ファンド

値上がり益追求型ファンド

低コストが魅力のインデックスファンド

NISA向け新ファンド続々登場!

英国に学び、コスト重視に転換を

年1回決算型ファンドへの関心は強まるか

NISAで毎月分配ブーム終焉か

損失回避有望ファンドはこれ

有力ブロガー注目のファンドは?

長期運用実績のあるファンドにも注目

最大下落率の低さで選ぶ

「年1回決算」VS「毎月分配」

「インフォメーションレシオ」とは?

長期で高レーティング獲得

バランスファンドの最大下落率に注目

13年ぶり逆転へ、毎月分配以外が人気化

「NISA」機に資産配分見直しを

NISA効果!?投信市場のトレンドに変化

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