NISAに適した金融商品は?〜株式編 統計から業績動向を読む

NISA口座の稼働率は52.1%まで上昇

 日本証券業協会が発表した8月のNISA(少額投資非課税制度)口座利用状況(主要証券会社10社)では、NISA総口座数は前月比1.1%増の約457万口座とNISA開始から2年目に入っても堅調に増え続けています。8月の買付け額(14年および15年の利用枠での買付け金額の合計)は1,260億円と、前月の1,285億円から若干、減少しましたが、前年同月比では34.0%増と大幅増の状態が継続。課題だった稼働率(勘定設定口座数に占める稼働口座数の割合)も52.1%まで高まり、昨年1月からの累計の総買付け額は2兆6,782億円にのぼっています。8月は11日の中国人民元の切り下げに端を発した世界同時株安により、日経平均株価は同日の高値2万946円から26日の安値1万7,714円まで、率にして15.4%下落しましたが、むしろ好買い場との認識が広がったようです。

図表:NISAの利用状況(勘定設定口座数、月次)の推移

図表:NISAの利用状況(勘定設定口座数、月次)の推移

出所:日本証券業協会データより、株式新聞が作成

若年層の口座が増加

 また、金融庁が9月15日に発表したNISA口座の開設・利用状況調査(対象はNISA取扱全金融機関702法人)によると、6月末の口座総数は921万2,167口座で3月末比4.8%増加。この中で目を引くのは、構成比はまだ低いのですが、20歳代が39万9,235口座で同10.6%増と最も高い伸びを示していること。同様に30歳代が同7.6%増の87万671口座、40歳代が同6.3%増の131万1,713口座、50歳代が同5.0%増の156万5,661口座と続き、構成比が26.6%と最も大きい60歳代も同3.8%増の245万3,469口座と堅調な伸びを示しています。

 一方、買付け金額の総額は5兆1,936億円で、3月末比17.7%増加。20歳代が同19.5%増の1,338億円、30歳代が同18.7%増の4,041億円、40歳代が同18.6%増の6,261億円と平均を上回る伸びを見せたのが印象的です。商品別では上場株式が同16.8%増の1兆6,333億円で構成比が同0.3ポイント低下して31.4%になったのに対し、投資信託は同18.3%増の3兆4,478億円で、構成比は同0.3%上昇の66.5%に高まっています。

日銀短観等を参考に

 株式市場において、7〜9月期決算の企業は10月よりサイレント期間に入るため、10月末ころから本格化する決算発表まで、業績動向を探ることができなくなります。そこで参考にしたいのが10月1日発表の9月調査の日銀短観です。色々な業種の足もとの動向だけでなく、3カ月先の予想も公表されるため、どのような業種が先行きについて明るい見通しを持っているのか、また、悲観的に見ているのかがある程度把握できます。もちろん、業種によって見通しが保守的だったり、強気だったりする傾向はありますが、継続的にチェックしておけば、その傾向も把握できるようになります。また、財務省が月の半ば過ぎに発表する前月の貿易統計も、上旬分、上中旬分はそれに先立って公表されているため、輸出が良好である業種などはチェックしておきましょう。そのようにすることで、決算発表に向け人気化しそうな業種、銘柄にたどり着く可能性が出てきますし、投資のタイミングを図ることにもつながります。

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