NISAに適した金融商品は?〜株式編 NISA口座利用は増えるも、認知度は低い!?

NISA口座の利用は増える可能性も

 10月末時点での主要証券10社のNISA(少額投資非課税制度)口座利用状況では、NISA総口座数は約468万口座(前月比1.5%増)、稼働口座数は255万口座(同5.3%増)に大きく増えています。勘定設定口座数のうち稼働口座数の占める割合は54.8%(9月52.8%)に上昇し、買付額の増加額は1,305億円増と、4月の1,384億円増以来の高水準となっています。これは、11月4日の日本郵政グループ3社(日本郵政、かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行)の新規上場に個人投資家が大きな関心を寄せており、11月の上場を控えてNISA口座の利用拡大につながった可能性があるでしょう。日本郵政グループ3社は仮条件のレンジ上限で売出価格が決定し、3社とも初値は売出価格を上回りました。更に、当日の終値はその初値を上回るなど人気を集めています。12月に発表される11月末時点でのNISA口座利用状況においても日本郵政グループ3社の影響が出る可能性が考えられます。また、昨年は年末の年毎のNISA口座の利用枠の期限に向けて売買額が増えたことから、日本郵政グループ3社をきっかけに年末に向けた大きな盛り上がりが期待されます。

図表:2015年のNISA口座利用状況

図表:2015年のNISA口座利用状況

出所:日本証券業協会データより、モーニングスターが作成

NISAの認知度は意外に低い?

 ただ、日本証券業協会が11月に発表した証券投資に関する全国調査では、NISAの認知度に関する調査結果で意外な結果が出ました。NISAについては「聞いたことがある」までを含めると認知度は51.4%と過半数を占める結果となりましたが、逆に48.3%が「知らない」との結果になりました。また、NISA口座開設済は9.5%(うち、「投資あり」は5.6%)にとどまりました。日本証券業協会の稲野会長も予想よりも低い数字との見方を示しており、どのように認知度を上げていくかが重要との認識を示しています。
※調査対象:全国20歳以上の男女個人、標本数7,000人、調査時期:2015年6月19日〜7月16日

 NISA口座の利用状況は着実に増えている状況にある中で、NISA口座の認知度は低い可能性があるというのは意外な感じがします。しかし、同時に発表された全国調査での「株式、投信、公社債の購入意向」のアンケートを見ると、2012年時点の株式への投資意向が「今後1年以内に購入してみたい」が1.8%、「時期は未定だが購入してみたい」が5.7%、残りの92%が「今のところ購入するつもりはない」との結果だったのに対して、今回2015年の調査でも購入意欲のある回答が増えたとはいえ、86%が購入するつもりはないとの回答でした。投信や公社債に関しても同様と、投資という行動に対しては不安感があり、投資に対して積極的になれない人もまだまだ多いことがわかります。つまり、NISA口座を使う人は積極的に利用しているけれども、まだ不安感がある人も依然として多いということでしょう。

 NISAに興味がない理由に関しても、「NISAについて良くわからない」との回答が一番多い結果となりました。NISA口座を開設後に投資をしない理由についても「投資する資金が確保できなかった」などの回答に続き、理由の上位に「投資の方法が良くわからない」という回答が入っています。ジュニアNISAの導入を控える中、NISAの認知度を高めると同時に、より具体的な投資行動を取ってもらい、収益を上げるという具体的な成果につなげるために、まだまだ証券会社や金融機関の努力が必要と言えそうです。

NISAに適した金融商品は?

NISAに適した金融商品は?〜株式編

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