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アナリストの視点(国内株式):新型インフルエンザ対策関連株――新たな切り口は!?<追記>

2009/09/16 10:13

 今回は、2日の当コーナー「新型インフルエンザ対策関連株――新たな切り口は!?」の追記である。自己免疫力を高める観点から、ヨーグルト効果は無視できないとした。文中には、「安易な発想ながら」というただし書きを付けたが、本心は高い次元にある。すでに特定の菌株は動物実験でインフルエンザ予防効果が確認されている。

 9日付の株式新聞1面で、森永乳業 <2264> が取り上げられた。独自発見したビフィズス菌BB(ビフィドバクテリウム・ロンガム)536がマウス実験でインフルエンザウイルスに対する感染防御作用が示されたという内容である。同社の食品基盤研究所が5月の日本食品免疫学会で発表したものだ。実験に使用されたインフルエンザウイルスは、新型インフルエンザと完全に型は一致しないが、同じH1N1型に属するA型インフルエンザに分類される。

 森永乳の特定保健用食品「ビヒダスヨーグルト」や、「ビヒダスヨーグルト脂肪ゼロ」には、BB536が配合されている。しかし、商品とインフルエンザ予防効果との関係が証明されていないため、直接に結び付けることはできない。ヨーグルト=インフルエンザ予防という図式は、「薬事法に引っかかり、最悪は行政処分される恐れがある」(業界関係者)という。

 明治ホールディングス <2269> 傘下の明治乳業も同様な研究を進めている。同社が保有する多糖体産生ブルガリア菌(OLL1073R−1株)で調製したヨーグルトを長期間摂取すると免疫力が増強して、インフルエンザウイルスに感染してもウイルスの増殖が抑制されて生存日数が有意に延長することが動物実験の結果から確認されている。北里大学北里生命科学研究所・北里大学大学院感染制御科学府の山田陽城教授らとの研究成果によるもので、同社ではすでに乳酸菌由来多糖類および多糖含有発酵乳に関して特許出願済みである。ただし、同菌株を使用したヨーグルトは市販されていない。

 もともと、わが国の乳酸菌技術はトップレベル。現時点で、市販ヨーグルトとインフルエンザ予防とが直結しないとしても、価値ある研究成果に変わりはない。
(木村 重文)

提供:モーニングスター社