文字サイズの変更

  • 小
  • 中
  • 大

株式ニュース



機関投資家がETFを買う(1)=欧米では債券やコモディティーにも投資、金価格連動型に触手

2009/09/17 19:32

 欧米の機関投資家はETF(上場投資信託)の利用を積極的に進めている――。米資産運用大手ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSgA)の日本法人で代表取締役社長を務める山本幸次氏は、同社が16日に開催した機関投資家向けのETFセミナーでこう指摘した。セミナーでは欧米の機関投資家やヘッジファンドによるETFへの投資が従来の株式指数連動型の商品だけでなく、金などのコモディティーや債券指数を対象にしたものにまで広がっている現状が明らかにされた。

 ワールド ゴールド カウンシル 日韓地域代表の豊島逸夫氏は、世界の代表的な金ETFである「SPDRゴールド・シェア(GLD)」が誕生した背景について、「機関投資家は株式のような伝統的な資産クラスだけでは十分な分散効果が得られなかった。分散投資の選択肢として金のニーズが高まっていた」と話した。最近では、「大手ヘッジファンドのポールソン・アンド・カンパニーが1つのファンドとしては最大規模となる100トン近くのSPDRゴールドを保有する点に注目している」という。モルガン・スタンレー証券 株式統括本部 エグゼクティブ・ディレクターの鈴木智雄氏は、「ETFは機動的に投資対象を変更するヘッジファンドの投資戦略に適している」との見方を示した。

 機関投資家による利用が多いというSSgAのETFについて、同社の証券営業部長の中岡寛晶氏は「現在は債券ETFの開発に注力している」と述べた。SSgAは6月19日に、日本初の債券ETFとして、アジアの8つの国・地域の国債・公債に投資するETF「ABF汎アジア債券インデックス・ファンド」 <1349> を東証に上場。海外市場では2007年11月に上場した高利回り社債に投資する「SPDR・バークレイズ・キャピタル・ハイ・イールド・ボンド・ETF(JNK)」が16日時点で資産残高が25億5200万ドル(約2300億円)に達する「ヒット商品」だという。

 S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)アジア太平洋地域 インデックス・マーケティング・ヘッドの内誠一郎氏は、「最近では、従来のようなセクターという枠組みではなく、インフラや環境といったテーマ型指数など、カスタマイズされた指数が欲しいというETF運用会社からの要望が多い」と語った。同社はアクティブ運用に近い概念の「ストラテジー指数」と呼ばれるものも手掛けており、現在は高配当利回りの日本株を対象にした指数を開発中であるとした。

提供:モーニングスター社

※ニュースの中に同一のキーワードを含むなど、関連度の高い順に他のニュースを表示しています。