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外国人投資家、日本株にもはや用なし?(1)=外国人の日本株買い越しが9月で途切れる

2009/11/06 20:18

 財務省が発表する「対外及び対内証券売買契約等の状況」によれば、リーマン・ショック直前の08年7月から今年3月まで海外投資家は大幅な日本株売りを続けてきた。欧米ヘッジファンドなどは顧客からの解約請求が相次ぎ、当時はとにかくキャッシュポジションを高めることが急務だったからだ。

 しかし、09年1−3月期を底に欧米金融機関の立ち直りや、ドル安に端を発するリスク許容度の回復などで投資家に余裕ができたため、4月以降は日本株の買い越しに転換。日経平均株価は3月10日の7021円を底に、8月31日には1万767円まで上昇。08年8月の水準まで戻った。海外投資家の動きは日経平均の動きとほぼ連動していると言っていい。

 だが、4月以降続いていた海外投資家の株式買い越しは9月にストップ。タイミング的には民主党政権が誕生した直後にかかわらず売り越しに転じたことで、鳩山政権に対する懐疑的な見方から再度、海外投資家「日本売り」が始まるのかと思われた。実際は「買い越しを続けていただけに、様子見もありいったん利益確定売りが出た」(大手証券)ことが主因のようだ。事実、10月は週次ベースのみの結果だが海外投資家は再度買い越しに転じており、日本株買いが終わっていないとの見方は一応はできる。

 現在、海外投資家は景気の二番底リスクが後退し、インフレの可能性も低いと見ており、結果として市場のリスク許容度が上昇し、キャッシュ取り崩しの動きが顕著になっている。9月以降、金や原油、日本株を除くグローバル株式市場が強いのはそのためだ。
 一方で、「彼らはリスク許容度こそ高まってきたものの、予想される世界的な景気回復の力強さに基づいたポジションはまだ完全には構築していない」(外資系証券)という。今後のポジション構築に期待を持ちたいところだが、特に欧州投資家を中心として「金融セクターに対する不安感を理由に、日本株の強気スタンスに向けた動きは発生していない」(同)とされ、日本市場に資金が流れる可能性は乏しい。

提供:モーニングスター社