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インベスコ・コンサルティング、「信頼を勝ち取る言葉」など新しいプログラム追加し営業・販売員研修を強化

2016/12/22 10:02

 インベスコ・アセット・マネジメントは、金融機関の営業・販売員向けの研修プログラムを拡充し、フィデューシャリー・デューティーが求められる時代の要請に積極的に対応する。米国で約20年間に50万人以上の資産運用アドバイザーに研修を行った実績のある米インベスコ・コンサルティングのメンバーが11月に来日し、金融機関向けに新しい研修プログラムの開発意図を説明した。今後の展望について、インベスコ・アセット・マネジメントのインベスコ・コンサルティング部長の長谷川愛氏に聞いた。

 ――運用会社が営業研修を実施している理由は?

 当社は、企業としてのPurpose(存在意義)を「インベスコは、素晴らしい投資体験を通じて、人々の人生をより豊かなものにしていきます」としています。私たちは、直接には投資家の皆さまとは接していないため、金融商品を販売されている皆さまに、良いコミュニケーションを取れるような研修を提供することで、投資家の皆さまの投資体験をより良いものにするお手伝いができると考えている。

 研修内容は、特定のファンドの販売を促すようなものではなく、たとえば、成功しているファイナンシャル・アドバイザーに共通して見られる「話法」、お客さまから信頼を勝ち取るための「言葉づかい」など、お客さまとの信頼関係を、いかにして築き、高めていくのかということをテーマにした研修になっている。

 このコミュニケーション研修に特化したチームが、1998年に創設された米国のインベスコ・コンサルティングで、現在、20名のメンバーで構成されている。米国では、「StorySelling」(表現や話法)、「Preferrals」(顧客から紹介を得る方法)など25の研修プログラムを提供している。

 ――具体的な研修内容は?

 日本では2014年12月にスタートした。1回のプログラムは約2時間で構成され、これまでに計170回、延べ5500人以上(2016年12月19日時点)の方々に受講していただいた。研修を提供する先は、インベスコのファンドを取り扱ってくださっていることが必須条件ではない。すでに新人研修の一つに組み入れていただいたりしているが、希望のある先には、できるだけ広く提供したいと考えている。研修費用などはいただいていない。

 具体的なプログラムのひとつ「T.E.A.M Dynamics」は、自分自身の性格や行動パターンを分析し、また、相手の言動からパーソナルパターンを見極める訓練をする。4つのパーソナルパターンを知り、自分のパーソナルタイプと異なるお客さまに、どのようなアプローチがもっともふさわしいかということを学んでいく。

 また、「アイスブレイク(雑談力を磨く)」は、初めて会うお客さまと打ち解けるための雑談の力を磨くことをテーマにしている。そして、管理職向けの「コーチング」のプログラムがある。いずれのプログラムも、座学ではなく、参加・体験型の研修になっている。「EDUTAINMENT<Education(教育)+Entertainment(娯楽)>」をコンセプトに全体を構成している。

 ――新しく加わるプログラムとは?

 2つのプログラムを導入する。1つは、「信頼を勝ち取る言葉」というプログラムで、これは、日本で研修をスタートさせた年に出版した書籍に基づく内容になっている。今回、日本において大規模な「言葉」に関する調査を行い、日本にカスタマイズしたプログラムを開発した。日米で金融リテラシーや感覚が異なるため、米国で実績のあるプログラムでも、そのままの翻訳では日本では通用しないためだ。

 たとえば、米国では投資において「利益を最大化させる」ことに強い関心があるが、日本では「損失を最小限にする」ことへの興味が強い。このような違いを踏まえて、日本の投資家から信頼を勝ち得るために、どのような言葉を使うべきなのかを考える研修になっている。

 また、「パワフル・クエスチョン」という研修は、米国で「Fi−natical Curiosity」(良い質問の仕方)として提供していて大変評判の高い研修だ。どのような質問を、どのような順番で行うと、お客さまから抵抗なく、投資に関する目的や好みを聞き出せるかということを学ぶ。

 ――今後の計画は?

 代表取締役社長の佐藤秀樹は、常々、「Customer First(顧客第一)、Profit Later(利益はあとから)」という言葉を使って、収益はどれだけお客さまに満足していただけたかの通知表のようなものと言っている。これは、そのまま「インベスコ・コンサルティング」の活動の指針といえる。今後も活動を継続し、日本の投資のすそ野拡大に貢献したい。
提供:モーニングスター社