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投資未経験者に資産運用への関心を高めるクロストークライブが好評=三井住友DSアセットマネジメント

2019/06/28 09:30

 つみたてNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの長期の資産形成手段の普及に取り組む金融機関は、「投資未経験者に投資の第一歩を踏み出してもらう」という課題を抱えている。そもそも資産運用に興味がない人に、資産運用の必要性を訴えても、話を聞いてもらうことはできない。三井住友DSアセットマネジメントのオンラインマーケティング部長の宗正彰氏は、無関心層へのアプローチには「クロストークを生(ライブ)で行って、観客にもトークに加わっていただく双方向性がポイント」と語る。同部が展開しているクロストークライブの模様を取材した。

 6月21日に東京・銀座で三井住友DSアセットマネジメントがSBI証券と共催した「資産形成クロストークライブ」は、スポーツジャーナリストの中西哲生氏と宗正氏が、スポーツの話題に経済の話題を掛け合わせて語り合うトークイベントだった。会場をスポーツバーに設定し、来場者数は50人程度に絞った顔の見えるセミナーとした。

 中西氏と宗正氏は、2009年4月から2019年3月まで10年間にわたって続いた全国ネットのラジオの人気番組「中西哲生のクロノス」で、経済解説に留まらず、世相を斬ったり街角の声を伝えたり、リスナーからのお悩み相談にも乗るなど、軽快なトークを繰り広げてきた。宗正氏は当初3年間は、毎朝ラジオ番組に生出演してから出社するという生活を送り、その後もたびたび番組に出演。中西氏は「僕の知っている経済知識は、全て宗正さんから教わった」というほど、信頼関係を築いた。

 トークライブは、中西氏が語る「日本で開催される注目のスポーツ国際大会」で始まり、今年9月に開催されるラグビーワールドカップ、そして、2020年の東京オリンピックなどの大会概要を紹介。そこに、国際的なスポーツイベントの経済波及効果について宗正氏が引き取り、大会を通じて拡大するインバウンド消費を、一段と発展させる役割が期待されるIR(統合型リゾート)が2025年頃の開業を目指して整備が進んでいる状況を解説した。

 また、アジアのサッカーで大規模な観客動員力のある中国サッカー・スーパーリーグには、元ブラジル代表選手をはじめ海外の有名選手が多数在籍。中西氏が名古屋グランパスエイト時代にともに戦ったストイコビッチ氏は監督として中国チームを率いていることなどを紹介した。この話を受けて、宗正氏は、中国で政府主導で進められるAI(人工知能)産業の育成やeコマース、新エネルギー車などのすさまじい発展について解説した。

 トークの中では、中西氏が「いきなり、人生100年といわれてビックリしていたら、老後のために2000万円を用意しなさいといわれる。そんなお金、どうすればいいの? 」と突然、宗正氏に詰め寄る場面もあるなど、軽妙なやり取りの中で、予測できないような話題が持ち出され、約2時間(途中休憩15分)があっという間に過ぎ去った。

 最後に設けられたQ&Aコーナーでは、「今、手元に1000万円あるとすると、実際にはどのような運用をすれば良いのか具体的に教えてほしい」など、実際の投資を想定した質問が来場者から次々に出て、資産形成について関心を高めた人が少なくなかったことが分かった。

 宗正氏は、クロストーク形式のセミナーについて、「集まってくださる方は、予定調和の教科書に書いてあるような話を求めてはいません。若い方々はなおさらです。ネットを検索すれば、関連情報がすぐにいくつも手に入る時代に、わざわざセミナーに集まっていただけるのは、その場でしか聞けない話を期待されてのことだと思います。クロストークにして互いに異なる立場から話を重ねることで、次の展開が読みにくいのです。お客様が飽きずに楽しみながら話を聞いてくださることができます」と語る。

 セミナー開催後のアンケートなどでも、同社が取り組んでいるクロストークライブの講演には、来場者の評価が高いという結果も出ている。「ライブセミナーの来場者を50人から数百人程度に抑え、ライブを動画にしてWebサイトなどで掲載することで、5万−10万人の方に届けることもできます。興味を持っていただくには、まず、何が起こるのだろうというワクワク感が大事。クロストークライブは、投資への興味関心を引き出すというムードづくりに貢献できています」と、今後も積極的にクロストークライブを開催していく計画だという。
提供:モーニングスター社