グローバル情報=アステラス薬がTOBの米製薬企業、株価急騰で「対抗TOBの可能性織り込む」との見方も
2010/03/02 12:25
1日の米国株式市場では、アステラス製薬
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がTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した米医薬品会社OSIファーマシューティカルズ(OSI)の株価が前週末終値比51.94%高と急騰した。米モーニングスターのアナリストは、「OSIの1日の終値(56.25ドル)はアステラスの1株当たりの買い付け価格(52ドル)を上回った。これはアステラスが買い付け価格を引き上げるか、別の製薬会社がより高い買い付け価格を提示して買収に名乗りを上げる可能性をマーケットが織り込んでいることを意味する」と指摘した。アステラスは09年に米バイオテクノロジー企業のCVセラピューティクスにTOBを実施したものの、米バイオ医薬品会社のギリアド・サイエンシズがアステラスを上回る買収金額を提示したことにより買収を断念した経緯がある。
OSIはがん、糖尿病、肥満の分子標的薬の開発や商業化を行う企業で、09年12月期業績は売上高が4億2800万ドル(約382億円)、純利益7600万ドル(約67億8000万円)。特にがん治療剤「タルセバ」は同社の主力商品として知られる。モーニングスターのアナリストは「アステラスがOSIの買収に成功すれば、米国でトップクラスのがん治療剤を有する製薬会社となるだろう。また、開発段階の医薬品のラインアップを強化することにもつながる」としている。
モーニングスターのアナリストはOSIについて、「これまではタルセバが売上の成長を支えてきたが、今後の同社の長期的な価値は不透明性が高い新薬の開発パイプラインにある。特に世界で数億人いるとみられる糖尿病と肥満の該当者をターゲットとした医薬品は非常に有望。OSIはすでに糖尿病関連の技術を他社に提供することにより魅力的なライセンス収入を得ている」と分析。OSIはがん、糖尿病、肥満の分野で開発段階中の新薬候補を複数抱えており、モーニングスターは今後10年間でタルセバと新薬による売上は年間15%の成長が期待できると予想している。
なお、モーニングスターはアステラスによるTOBに関するより詳細な情報が得られるまでOSIの予想適正株価を45ドルで据え置くとした。(坂本浩明)
提供:モーニングスター社