<話題>子ども手当法案衆院可決、関連銘柄に恩恵も制度自体には疑問
2010/03/17 16:02
16日、子ども手当と高校無償化法案が衆院本会議で与党3党と公明・共産両党などの賛成多数で可決、参院に送付された。年度内に成立する見通しで、高校無償化は4月から、子ども手当は6月から支給される。
最も注目度が高いのは子ども手当だろう。民主党が掲げたマニフェフトの目玉であり、月額1万3000円(11年度以降は全額支給の2万6000円)を所得制限なしに支給。現行の児童手当の廃止や扶養控除の廃止、特定扶養控除の縮小が予定されているが、それでも高校生以下の子どものいる世帯では現在よりも世帯の手取り収入が増加するようになっている。子育て支援を名目としていることを考えれば関連銘柄には大きな恩恵がありそうで、今後、物色されていく可能性は高い。
関連銘柄としては、通信教育最大手のベネッセホールディングス
<9783>
、学習塾の明光ネットワークジャパン
<4668>
、リソー教育
<4714>
、東京個別指導学院
<4745>
、進学会
<9760>
、秀英予備校
<4678>
、栄光
<9789>
、育児用品を手掛けるピジョン
<7956>
、ユニ・チャーム
<8113>
、コンビ
<7935>
、ピープル
<7865>
などが最有力。
また、親子で外食をする機会は増えそうで、日本マクドナルドホールディングス
<2702>
、モスフードサービス
<8153>
、日本ケンタッキー・フライド・チキン
<9873>
、ゼンショー
<7550>
などのファストフード関連もねらい目になる。
もっとも、子ども手当には批判も多い。最たるものは満額支給のとき必要な財源4兆9600億円(10年度2兆2500億円)をどうするのかという点。大和総研によると大幅な歳出削減が困難となった場合、(1)赤字国債を大幅増発して子ども手当を全額支給する(2)消費税や所得税などの増税を行って子ども手当の財源を確保する(3)子ども手当の全額支給を撤回・延期する(4)子ども手当の所得制限を再検討する――の4つのケースが考えられるという。
子ども手当自体も海外に子どものいる在日外国人には支給されるが、日本人でも両親が居ない場合や海外在住時には支給されないという摩訶不思議な制度。実際の内容が浸透するにつれ、財源問題と重なり急速に批判が高まってきたのは当然といえる。
「もらえるならもらう」とは誰しもが答えるだろうが、今後の財政を困窮させてまで実施することには再考の余地がありそうだ。民主党が与党の座から転落したときなど、今後の政局次第ではこの制度も流動的になる点は覚えておきたい。(宮尾克弥)
提供:モーニングスター社