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株式ニュース



業界動向を追う・セルフスタイルカフェ業界(2)=長期的には厳しい市場動向を予想

2010/07/30 20:25

 セルフスタイルカフェ市場の拡大余地が見込まれる一方、各社の出店増加とともに都心などでは店舗数が飽和状態に近づいており、競合が激化していることも事実だ。店舗数で最大を誇るドトール・日レスホールディングス <3087> のドトールコーヒーショップでは、これまで拡大路線を継続してきたが、08年から09年にかけて不採算店舗の撤退を実施。店舗数は純減に転じた。

 一方、スターバックス コーヒー ジャパン <2712> では従来出店を行ってきたサービスエリアのほかに、公園内にも出店(福岡大濠公園店・10年4月オープン)するなど新しい立地での店舗展開を模索。伊藤園 <2593> グループのタリーズコーヒーも、大学内や病院内など安定的な集客が期待できるエリアへ新規出店を行うなど、出店政策に変化がみられる。特にスターバックスは、鴨川での納涼が楽しめる京都三条大橋店や有形文化財をそのまま生かした神戸北野異人館店など、特徴あるコンセプトストアを複数出店。チェーン業態の弱点である画一的な店舗展開を避けて他社との差別化に成功しており、今後も出店政策が注目される。

 また、不況が長期化し個人消費の回復が本格的には期待できない状況にあって、客単価の低迷は悩みのタネだ。10年4月から既存店売上の好調が続くスターバックスも、客単価は5カ月連続でマイナスの推移。来客数の増加が売上回復につながっているものの、一人あたりの売上高には期待しにくい状況となっている。ドトールコーヒーでも客単価が低迷している状況に変わりはない。

 他業態からの市場参入も懸念事項だろう。ハンバーガーショップ最大手の日本マクドナルドホールディングス <2702> では、新規客の獲得方法として「コーヒー戦略」を明確に打ち出し、09年末から新たに7種類のコーヒーメニューを投入した。10年末には1000店舗以上での展開を目指すなど、コーヒー市場への本格参入を匂わせている。マクドナルドのコーヒーは、Sサイズのカフェラテが190円(税込み)とドトールコーヒーのSサイズコーヒー(税込み200円)より安く、価格面では脅威。

 もっとも、マクドナルドはハンバーガーなどフードメニューの展開を本領とし、あくまで基本軸は食事の提供。休憩や仕事の打ち合わせのための利用が多いセルフスタイルカフェとは異なるため、顧客の争奪には至らず、ある程度住み分けがなされると考えられる。
  少子高齢化の進行に伴う国内市場の縮小や競合の激化など、他の外食業界と同様にセルフスタイルカフェ業界も長期的には厳しい市場動向が予想される。各社とも、業績成長のためにはM&A(企業の合併・買収)による規模拡大はもちろん、近年コーヒーの消費量が急増している中国など新興国市場への進出も検討される段階に来ているのかもしれない。(白石和弘)

提供:モーニングスター社

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