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グローバル情報=たばこ会社の新たな広告戦略は「ユーチューブ」、WHO条約に違反?

2010/08/26 17:06

 たばこ会社が、動画共有サイト「YouTube(ユーチューブ)」をたばこのマーケティングに利用している――ニュージーランドのオタゴ大学の研究グループの報告として、オーストラリアのAAP通信が26日に伝えた。

 WHO(世界保健機関)のもとで2005年に発効した多数国間条約「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(WHO FCTC)」によって、すべての主要たばこブランドの広告活動は168の署名国において禁止されている(日本も04年に署名)。このため、記事では、ユーチューブを利用したたばこのマーケティング活動は同条約が定める義務に違反していると伝えている。

 研究グループは、ユーチューブの動画検索でたばこの主要5ブランドを検索。結果として表示される動画のうち少なくとも71%が喫煙に肯定的と判断される内容だったという。これらの動画は、著名人や映画、スポーツ、音楽などの映像を含み、若者に訴える内容やテーマで、喫煙を「標準的な行為」にしているとされる。

 記事では、研究グループのジョージ・トムソン博士の見解として、「問題は、ユーチューブの視聴者が意図的にたばこの広告を検索する場合ではない。それよりも、ユーザーがサイトを『うろうろ』していて、自分たちが興味を持った動画との関連でたばこに肯定的なコンテンツを見つけてしまうことだ」としている。トムソン氏によると、「ユーザーは、ハーレーダビッドソンの動画を探し、マルボロを見つけることになる」という。「タバコ動画」のなかには、200万もの視聴数を集めたものもある。

 研究グループの主任研究員、ルーシー・エルキン氏によると、たばこ会社はインターネット上での宣伝行為を否定しているが、ユーチューブ上におけるブランドとしての大きな存在感は、たばこ会社や代理人を通じた間接マーケティング活動とみなされるという。エルキン氏は、「インターネットはたばこのマーケティングには理想的だ。ほとんど規制がなく、毎日世界中で何百万人という人々が利用している」とコメントしている。

提供:モーニングスター社