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<話題>信用取引活性化の流れ、個人参入の呼び水に

2010/12/20 15:00

 信用取引活性化の流れが強まりつつある。18日付の日本経済新聞は、東証と金融庁が信用取引について規制緩和の方針と伝えた。現行制度では、実際の信用取引に応じた証拠金は決済(取引成立の3営業日後)までほかの取引に利用できないが、これを何度でも売買できるように改めるという。取引成立から現金・株券を受け渡しするまでの間でも、新たな取引をする度に追加の証拠金を用意する必要がなくなり、売買の活発化につながる可能性がある。来年前半にも改正する方向とされ、デイトレーダーには朗報といえよう。

 直近では、信用取引の無料キャンペーンの動きが個人投資家の呼び水になりそうだ。日興コーディアル証券では、きょう20日から11年3月31日(約定ベース)まで、ダイレクトコースの顧客に対し、「日興イージートレード信用取引」の委託手数料を約定代金にかかわらず、無料とする。すでに大和証券では今月から11年2月末まで、新規に「ダイワ・ダイレクト」コース専用の信用取引サービス口座を開設し、簡単なアンケートに回答した顧客に対し、無料化している。

 今後、信用取引を促進する一因になるとみられ、仮需パワーを引き出す可能性が出ている。10日申し込み現在の信用取引残高によれば、金額ベースで買い残は1兆3040億円(前週比31億円減)と2週連続の減少。信用倍率は2週連続で好転しているが、買い残は低空飛行を続けたままだ。ただし、買い方の含み損益状況を示す信用評価損益率は10日時点でマイナス10.52%(前週はマイナス10.89%)と5週連続で改善している。5月14日以来のマイナス2ケタを視野に入れ、含み損は着実に縮小している。

 買い残の整理が進み、含み損が軽減されれば、上値圧迫感が薄れ、次なる銘柄へのシフトが期待される。そして、新たな信用買いを呼び込めば、仮需エネルギーの復活にもつながろう。(木村重文)

提供:モーニングスター社