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株式取得機構のETF購入、市場では賛否両論

2009/03/13 15:26

 株式市場の安定化対策としてETF(上場投資信託)を活用する方法が議論を呼んでいる。9日には日本経団連が政府への経済対策に関する緊急提言の中で、低迷する株式市場への対応策としてETFへの転換権が付いた政府保証債の発行を提案。また、日本経済新聞は13日付で、政府・与党が銀行等保有株式取得機構によるETFの買い取りを可能にする方向で検討に入ったと報じた。ただ、13日には与謝野馨財務・金融・経済財政担当相が、同機構によるETFの買い取りについて、「与党内でも積極派と消極派に分かれている」と発言したと報じられており、実現性についてはまだ不透明な状況となっている。

 ETF買い取り策の詳細がまだ決まっていないため、市場関係者は今後の政府の動きを見定めようとしている状況だ。ただ、「外国人投資家の売買動向が読みきれない中、政府としてETFを活用して株価の下支えをする狙いがあるのだろう」(国内証券)と一定の理解を示す見方もある。また、日本のETFがその出発点として企業の持ち合い株式解消の受け皿としての役割を担っていた経緯を踏まえ、「原点に戻った」と話す市場関係者もいた。ETF転換債券の発行についても、「個人投資家が直接金融に比較的安全な方法で参加する機会となり、株式市場への理解を深めることにつながる」(野村アセットマネジメント プロダクト・サービス部 ETFチーム シニア・マーケティング・エグゼクティブの増山豊氏)と実現を望む声も聞かれた。

 もっとも、同債券の発行については、「ただでさえETFの認知が進んでいない中で、個人投資家がどれだけ興味を示すかは分からない。日本の株価指数に連動するという点だけをみれば、既存の商品と変わらない」(別の国内証券)と株価対策としての有効性を疑問視する向きもある。また、銀行等保有株式取得機構がETFを買い取る場合には、どのようなETFを買うかも議論の対象となりそうだ。ETF市場の動向に詳しい業界関係者は、「個人投資家の需要を見込むのであれば、売買が多い日経平均株価連動型がよい」と話す。一方で、増山氏は「公平性を考えれば、東証1部全銘柄を対象にした時価総額ベースのTOPIXになるのではないか」としており、意見が分かれている。

[ 株式新聞速報ニュース/SUPER−EXPRESS ]
提供:モーニングスター社