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<EMeye>ハンガリー国営マレブ航空、66年の歴史に幕を下ろす

2012/02/06 12:14

 経営難に陥っているハンガリー国営航空大手マレブ・ハンガリー航空は前週末、全便の運行を停止し、66年の歴史に幕を下ろした。同社のロラント・リンバーガーCEO(最高経営責任者)は、EC(欧州委員会)が先月初め、ハンガリー政府が同航空の救済のため、過去に実施した金融支援の全額返済を決めたことから、今後の運転資金調達のメドがつかなくなり事業継続を断念し、全便の運行を停止したとしている。

 これより先、同CEOは1月30日に開かれた役員会で、事業継続に必要な運転資金の調達が1月31日以降、困難になるとの見通しを明らかにしていた。ECは1月9日、ハンガリー政府に対し07−10年に同航空に対して実施した金融支援は、マレブ・ハンガリー航空が経営再建の可能性を示すことができなかったにもかかわらず、同航空にとってかなり有利な条件で支援が実施されたのはEU(欧州連合)法に違反するとの判断を示し、4カ月以内に1億3000万ユーロ(約131億円)の金融支援を回収するよう命じている。

 一方、ハンガリー政府は1月30日付で、マレブ・ハンガリー航空の破産を回避し、事業存続を可能にするため、同社を同国の破産・清算手続き法に規定された「戦略的に重要な企業」に認定する政令を発布している。この政令の発布によって、同社の債権者は債権回収のために一方的に破産法の適用を申請させて同社の財産を処分するといったことができなくなる。同国の破産・清算手続き法では、経営難に陥った企業の債務整理や経営再建のためのリストラが国益に合致すると判断された場合、政府に対し戦略的に重要な企業と認定することができる権限を与えている。

 戦略的重要企業に認定されたことにより、同社は破たん後も財産が保全され、事業存続のため、他社に身売りすることは国益と合致すると判断されることになったが、同航空の今後の行方については明らかになっていない。

提供:モーニングスター社