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<EMeye>ウクライナ中銀が1年7カ月ぶりに利下げ、景気刺激と金融市場の流動性向上へ

2012/03/23 18:30

 ウクライナ中央銀行は22日、政策金利を0.25%引き下げて7.5%にすることを決め、即日実施した。同中銀が利下げに踏み切ったのは10年8月以来1年7カ月ぶりとなる。

 同中銀は利下げについて、インフレが抑制傾向にあることや自国通貨フリブナに対する下落圧力が緩和していることから、利下げによって景気を刺激し、金融システムの流動性を高めるのが狙いとしている。

 また、23日付地元紙キエフ・ポスト(電子版)によると、同中銀のシュミロ経済局長は、記者団に対し、インフレは良い方向に動いているとして、利下げしやすい環境になっていることを強調したうえで、フリブナの切り下げ期待も低下していることから、利下げは流動性を高めて景気を刺激し、銀行の貸し出しを活発化させることになると述べている。

 実際、同国の2月のインフレ率は前年同月比3.0%上昇と、前年同月の同7.2%上昇から大幅に鈍化。また、フリブナは昨年暮れ下落圧力に直面したが、中銀は積極的な市場介入でフリブナを支えた。しかし、現在は1ドル=8フリブナ近辺で推移しており、中銀も先月、久しぶりに市場介入した程度に落ち着いてきているという。

 ウクライナ経済の見通しについて、政府は今年の成長率は世界経済の後退の影響で主力の鉄鋼輸出が伸び悩むため、昨年の5.2%増から3.0%増に伸びが大幅に鈍化すると予想している。一方、中銀によると、1−2月の成長率は2%増と、前年同期の6.5%増から伸びが鈍化した。

 このため、ヤヌコビッチ大統領は10月の議会選挙を控えるなか、今月、30億ドル(約2500億円)の追加財政刺激策を発表しており、今回の利下げで経済成長を強めたい狙いがある。

提供:モーニングスター社