文字サイズの変更

  • 小
  • 中
  • 大

株式ニュース



東映アニメ、「DVD戦略を見直し、動画配信、海外展開で優位性発揮」=高橋浩社長

2009/07/22 08:29

 アニメ企画・制作老舗の東映アニメーション <4816> が底放れに動いている。「ドラゴンボール」「ワンピース」など強力ブランドを抱える勝ち組企業として、改めて見直されてきたようだ。ただ、今3月期の連結経常利益計画は前期比53.1%減の16億円。来期以降に再成長軌道を描けるか否かが今後の株価の明暗を分けるだろう。高橋浩社長に戦略を聞いた。

 ――前期は売上高で過去最高を記録するなど好調だっただけに、今期業績予想との落差が大きい。
 「景況悪化の影響を考慮したが、一番の理由はDVD作品販売のペースを落とし、“小休止”することにある。人気作品のDVDを毎年継続して発売するやり方も有効だが、アニメは昔の作品でも今の消費者に新鮮に受け止められるもの。既存の作品を違った形で展開することも含め、改めて戦略を練る時期にあてたい」

 ――少子化の影響はどうか。
 「大きな障害とは考えていない。少子化が直撃するのは玩具業界だ。アニメ業界は視聴率には響くが『プリキュア』のように兄・姉世代や両親との随伴視聴を促す作品を展開する工夫で世帯当たり視聴率を高めることは可能だ。上の世代をどう取り込むかは古くからの課題で、好ましいのは祖父母世代に視聴されること。日曜の早朝に放送中の時代劇風アニメ『ねぎぼうずのあさたろう』が高齢者にも親しまれている」

 ――今年はアニメ業界にとって放映何周年といった記念の年を迎えた作品が多い。
 「またとない商機と考えており、怠りなく対応していく。『ドラゴンボール改』がその典型で、放映20周年を迎えてハイビジョン映像化し、視聴率も2ケタで推移している。『ワンピース』も10周年に当たる。主力作品は従来通り継続的にDVDを発売し、安定収益源とする。他方、先ごろブルーレイ作品の販売を始めたが、ブルーレイはDVDほど普及のスピードが速くない。今期の展開は試験的な規模にとどめる」

 ――中期的にはどう成長していく方針か。
 「消費者の好みが多様化しているため、一つのコンテンツを単純にテレビや劇場版など複数媒体に展開する手法だけではリスクが高い。『キン肉マン』で行ったように頭身を変えたキャラクターを作るなど、ひと工夫して需要を喚起していくことも続けたい。動画配信ビジネスも市場が形成されてきたのでキラーコンテンツを投入して競争優位性を発揮していく。海外展開は文化の違いや国の規制を考慮する必要はあるが『ドラゴンボール』が証明するように、日本で人気のアニメは海外でもヒットする。近年は日本のアニメと趣きが似た海外アニメが増えたため競争は厳しいが、歴史と伝統を武器に積極的に展開していく」

提供:モーニングスター社

※ニュースの中に同一のキーワードを含むなど、関連度の高い順に他のニュースを表示しています。