2008-11-14
相場が予想外の動きを示すとき、先行きを占う有力なヒントが隠されていることがある。13日、見事な逆行高相場を演じた大林組(1802)、清水建設(1803)、鹿島(1812)の値運びは単なるアク抜けとはいえない「物色基調の変化」を示唆しているようだ。
大林組と清水建設は12日、通期の収益予想を減額修正。大林組は今期の連結営業利益予想を従来の350億円から300億円(前期実績286億円)に、清水建も同様に415億円から320億円(同522億円)にそれぞれ下方修正した。市況悪化と原材料費の高騰が予想見直しの理由に上げられているが、このニュースを12日、耳にした投資家の多くは反射的に「明日は売り圧力が一段と強まる」と身構えたに違いない。
ところが、相場は逆の反応を示した。13日は取引開始時点からジリジリと上値を慕い始めたからだ。清水建は寄り付き435円が後場には一時503円まで伸びあがった。出来高は大林組、清水建がいずれも1,400〜1,500万株台に膨れ上がった。
市場関係者の間では「業績予想の下方修正で悪材料出尽くしとなった」との声が上がっている。しかし、あるベテラン証券マンは「それにしては出来高が多い」とし、「上値を買い上がっていく動きからは実需勢力の介入を感じる」と漏らす。
業績や需給とは別に、波動から相場を分析するテクニカルアナリストの間から、面白い見方が浮上している。13日午後、ある外資系証券の有力テクニカルアナリストは「日経平均やTOPIXとは違って、大林組と清水建は10月安値が2000年以降の長期波動では2番底を形成した可能性が高い」と語った。
ちなみに、大林組は02年11月に記録した190円安値が大底。今年10月の安値342円は6年前の水準を大きく上回っているが、大勢波動では2番底の様相が濃くなってきた。清水建の場合は2000年4月の225円安値が1番底(=大底)で、今年10月安値の364円が2番底。しかも両銘柄の10月安値をマークしたのは、日経平均やTOPIXが最安値を記録した10月28日ではなく、10月10日であり、その後、着実な戻りコースを歩んでいる。
振り返って、日経平均が03年4月に7,607円安値を付けたあと昨年7月に18,261円まで駆け上がる過程で物色のリード役となったのは、トヨタ自動車(7203)を軸とする外需型の銘柄だった。
10月の大暴落をきっかけに、相場の主導権は外需株から内需株に代わる兆しがこのところの大手ゼネコンの動意に現れているのかもしれない。迷走相場を打破する旗頭としての内需株復権を探る動きが今後、マーケットで強まるだろう。
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