ブラックロック・ジャパン 取締役リテール営業部門長 マネージング・ディレクター浜田直之氏の講演では、「金鉱株は、混迷する時代で一段と輝きを増す」と語り、同社が提供する「ゴールド・ファンド」の魅力について解説した。講演の要旨は以下のとおり。
「ブラックロック」は世界最大の独立系運用会社だ。運用資産残高は約500兆円に上り、東証の全時価総額、あるいは、日本のGDP(国内総生産)に相当する。提供している資産運用サービスは、伝統的な資産運用から非伝統的な資産運用まで幅広いが、「iShares(iシェアーズ)」のブランドで展開するETF(上場投資信託)で世界の37.5%のシェアを占めるトップ企業であることが特徴のひとつだ。
図表1:ブラックロックの会社概要
また、ロンドンに本拠を置く「天然資源チーム」は、ブラックロックの看板のひとつ。地質学に精通するスペシャリストによって構成されるチームによる鉱山や鉱業企業の調査分析は、「金鉱株の運用はブラックロックの強み」といわれるほど高い評価を得ている。
金は、古来、世界中で通用する通貨としての価値を持っていた。貨幣の歴史を遡ると、かつては「貝」が貨幣として利用され、現在の「紙幣」に至るまで、国の信用が貨幣の裏付けとして必要だった。「貝」も「紙幣」も発行する国が破綻すれば、単なる貝や紙として価値のないものになってしまう。ところが、「金」は、金そのものに価値があり、リスクに強い、実態のある通貨として利用されてきた。
金の弱点は、利息を生まないこと。金利が下がるほど価値が出る。実際に過去30年間の実質金利と金の価格の変動を調べると、金利が3%以下になると、金の価格が値上がりする傾向が強いことがわかる。現在は、世界的な低金利であり、これが金への人気を高める要因になっている。
金の希少性も魅力だ。これまでに人類が発掘した金の量は、オリンピックプールの3.5杯相当だが、残存する金の量はプール1杯分に過ぎない。既に南アフリカでは3,000メートル以上掘り進めないと金が採れないとされ、金の希少性は一段と増す方向だ。
また、金の需要としては、中央銀行の外貨準備の一環で金を保有するという動きがある。あるいは、宝飾品としてインドや中国での需要が強く、両国の人口が拡大していることから根強い需要が続くとみられている。
ブラックロック・ジャパン株式会社
取締役リテール営業部門長 マネージング・ディレクター
浜田 直之氏
一方、産業用の金の需要は小さいことから、金の価格変動は景気に左右されにくく、株価などとの連動性が低い資産になっている。
金鉱株とは、金鉱脈を発見し、金鉱石を掘り出し、金地金を作るまでの「川上過程」に関連する企業を指す。金地金の価格変動がダイレクトに収益に影響する企業群だ。
現物の金と金鉱株の違いは、金鉱株には金価格の変動が業績に与える影響がテコの原理で大きくなる「ギアリング効果」がある。たとえば、金価格が1100ドルに対して、コストが1,000ドルだったなら、利益は100ドルだ。ここで、金価格が約9%上昇して1,200ドルになったとすると、コストが1,000ドルで変わらなければ、利益は200ドルと2倍になる。価格は9%しか動いてないのに、利益は100%増加する。
この他にも、企業には意志があるため、たとえば金価格が横ばいの場合でも、コストを削減することによって利益率を高めることもできる。そして、金価格は米ドル建てだが、金鉱株は、アメリカ以外にもオーストラリア、カナダ、南アフリカなどに分散しており、通貨分散の効果もある。
このように、金の現物と金鉱株には特徴の違いがあるため、金価格の上昇や下降に対して金鉱株の株価は、より大きな上昇・下落率になる傾向がある。また、過去の値動きを検証すると、世界株式と金鉱株の相関係数は0.21、世界債券とは0.42となり、株式や債券との相関が低いこともわかる。
図表2:他資産との分配効果
株式や債券との相関関係が低いという金鉱株の特性を活かし、運用ポートフォリオのリスク・リターンの改善に役立てるという活用方法がある。また、世界が戦争等で混乱すると金価格が上がるという経験則を活かし、世界の地政学リスクに備える保険として金を資産の5%〜15%程度保有するという選択肢もある。長い目で、金鉱株を運用に活かすことをご検討いただきたい。
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