投信フェア2018 in 福岡採録投信フェア2018 in 福岡採録

特別講演 第4部

2018年資産形成の考え方
〜キーワードは「低金利」と「物価上昇」〜

  • 東京海上アセットマネジメント株式会社
    執行役員 投信本部長 
    外尾 竜一氏

2018年の投資戦略の基本的な考え方は?

 足元で株価が下落していますが、IMF(国際通貨基金)が1月に発表した世界経済見通しでは、世界全体のGDP成長率は、2018年が3.9%、2019年も3.9%になっています。昨年10月の発表値よりもいずれも上方修正され、もともと好調だった経済が一段と上向きになっていることがわかります。経済は力強い成長を続けており、このため金利が上昇し始めています。

 このような中で、考えるポイントがいくつかあります。

 (1)自国中心主義の台頭。米国の保護主義政策の行方、EU(欧州連合)から離脱を決めた英国など、大きな国が「自分が大事」と言い出しました。これらが世界経済に与える影響を注視する必要があります。

 (2)為替の問題。米国は自国で物を作って輸出することを考えていますが、ここに米ドル高はマイナスの影響を与えます。また、米ドル高は、新興国の米ドル建て債務の負担増加につながり、新興国経済にもマイナスの影響があります。米国の経済が好調なために、現在米ドル高方向にありますが、米国や世界経済は、極端な米ドル高を望んでいないというのが実態です。

 (3)世界の地政学リスク。これまで、地政学リスクというとイスラム国の問題など、日本とは遠い世界での話でしたが、最近は北朝鮮問題など身近なところでリスクが顕在化しています。また、シリアやイランの問題などもあり、地政学リスクが経済に影響を与える恐れがあることを気にする局面といえます。

日本人の資産形成は「日本円」をベースに考える

 経済全体は好調なのですが、金利上昇や政治的な問題が不透明要因として意識されるようになりました。このような中で、資産形成にはどのような考えが必要でしょう?

 まず、私たちは日本で生活しているので、日本の物価を気にする必要があります。日銀はインフレ率2%を目標にしていますが、昨年12月のインフレ率は1.0%と少し上がってきています。

 では、日銀はそもそもなぜ物価を上げたいのでしょう? 物価が下がると、企業の売り上げが減少し、工場や店舗が削減され、雇用も賃金も減るという悪循環になります。これが、日本では20年間続いてきたのです。そこで、物価を上げて、賃金も上がるような好循環をつくり出したいとしています。

対談用写真

東京海上アセットマネジメント株式会社
執行役員 投信本部長

外尾 竜一氏

 日本の物価上昇率と賃金の関係を見ますと、1991年当時は物価も上がり、賃金も上がっていたのですが、90年代半ばから物価が下がって、賃金も下がるという状態になっていました。また、年金の支給額も、物価が下がると減額される仕組みになっています。

 そこで、日銀はインフレ目標を2%としているのですが、今の定期預金金利や個人向け国債の利回りは非常に低くなっています。仮に、2%のインフレになると現在100のモノが5年後に110.4になりますが、定期預金では100.1にしかならず、国債でも100.3にしかならないのです。通常、インフレ率と金利は同じように動くのですが、インフレ率を高くするために、金利を抑えているというのが現在の政策です。

 預金をされている方は、「増えなくてもいい」「減らなければいい」といいます。1990年代からのデフレの時代は、それでも良かったのです。ただ、インフレ率2%の時代は、ものの考え方を変える必要があります。現在は、預金だけでは物足りない時代になってきました。「欲張らない投資」、インフレ率2%を意識した投資が必要になってきているのではないでしょうか?

「円奏会」を活用した資産運用方法

 東京海上アセットマネジメントでは「円奏会」というファンドを提供しています。株が好調な時には「円奏会では儲からない」という方がいますが、「円奏会」は安定性を重視した運用をするファンドで、株式ファンド等とは別の位置づけになっています。モーニングスター社からも、2015年と2016年に連続でバランス型ファンドの最優秀賞に選んでいただきました。

 「円奏会」は、日本円建ての資産だけで運用する為替変動の影響を受けないファンドです。日本債券を70%、日本株式と日本リートを合計で30%組入れることを基本とし、債券で安定性を重視しながら、株式等の成長性にも期待します。また、基準価額の変動リスクが大きくなった場合は、機動的に株式やリートの組入比率を引き下げ、最小で合計5%とします。

 3つの資産のリスク(上下動の振れ幅)は、日本債券が2.3%、日本株式が20.6%、日本リートが17.4%となっています。「円奏会」はこれらの資産を組み合わせ、ファンドの目標とするリスク水準を3%程度にします。日本債券が2.3%のリスクがあるのですから、3%となると価格の変動幅が大きいものの、成長性も期待できる日本株式と日本リートをほとんど加えられないように感じるかもしれませんが、景気の拡大・後退期で債券と株式やリートでは価格変動の方向が逆になる傾向があるため、それぞれが補完する形となって合計で30%まで組み入れることができるようになります。実際に現在の株式とリートの組入比率は30%の上限程度となっています。

図表1:配分比率調整により、リスク水準を抑えた運用を目指します

図表1:配分比率調整により、リスク水準を抑えた運用を目指します
  • ※ 上記は過去の実績であり、将来の動向や当ファンドの運用成果等を示唆・保証するものではありません。
  • 出所:野村證券、ブルームバーグ

 「円奏会」は5年間の運用実績があり、四半期ごとの騰落率で見ますと、プラスのリターンが16回、マイナスのリターンが5回という結果でした。このうち、マイナスのリターンとなった時には、下落率が2%未満にとどまっています。基準価額の変動リスクを年率3%程度に抑える運用の効果があらわれています。

 「円奏会」は、毎月決算型と年1回決算型がありますが、毎月決算型の騰落率をみると、直近1年で2.75%、直近3年で6.14%となっています。

 日本の債券、株式、リートに投資していますが、各資産のマザーファンドは、債券については、現在、国債の組入比率は5%程度で大半は社債で運用しています。株式については、配当の水準が比較的高い銘柄を組み合わせて、価格変動の振れ幅が小さくなる運用を行います。単純な投資ではなく、より良い成績が出るような工夫をしています。

 過去10年間の推移でみてみると、日本株式や日本リートのリスクが24%ほどなのに対して、「円奏会」は3%程度のリスクに抑えて運用しています。

 「円奏会」を他の資産と組み合わせて活用いただくことも資産形成の手段として考えられます。たとえば、先進国株式と組み合わせて持っていただくと、先進国株式だけを保有するよりもリスクの水準を下げて、リターンはあまり落とさない運用成績になります。先進国リート、日本株式、日本リートと組み合わせても同じような効果があります。「円奏会」だけに投資するのではなく、他の資産と組み合わせて活用することもご検討ください。

図表2:「愛称:円奏会」 と主要資産との組み合わせ

図表2:「愛称:円奏会」 と主要資産との組み合わせ
  • ※ 上記はシミュレーションおよび過去の実績であり、将来の動向や当ファンドの運用成果等を示唆・保証するものではありません。

 当社は「TMAM Quality」を掲げています。東京海上グループとして高い品質を保ちながら、「お客様の期待の一歩先へ」という商品をお届けしたいと真摯に取り組んでいます。引き続き当社の商品にご期待ください。

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