特集 「SDGs販促」を軸に成長スピードのギアが上がったインパクトホールディングス 特集 「SDGs販促」を軸に成長スピードのギアが上がったインパクトホールディングス

掲載期間:2021年9月9日~2021年10月8日

 東証マザーズ上場企業であるインパクトホールディングス<6067>は、2021年12月期の上半期を過去最高の売上高59.7億円、営業利益6.8億円で折り返し、2023年12月期にめざす売上高180億円、営業利益20億円という中期経営計画を上回るスピードで成長している。特に、上半期営業利益は、前年同期比で2倍以上と大きく成長し、利益率の向上が目立っている。同社の創業者でもある代表取締役社長の福井康夫氏に、モーニングスター代表取締役社長の朝倉智也が、足元の状況と今後の展望について聞いた。

【特別対談動画】業績好調なインパクトHDに今後の成長戦略を聞く

「販促支援」「デジタルサイネージ」「覆面調査」が3本の柱

朝倉:
まずは御社の会社紹介をお願いします。
福井氏:
「売場を元気に、日本を元気に、そして世界を元気に!」を事業コンセプトとして主に店舗店頭に特化したマーケティングを支援している会社です。2004年に会社を設立し、今年で18年目になります。2012年に東証マザーズに上場しました。事業としてはHRソリューション事業、IoTソリューション事業、MRソリューション事業の3セグメントで構成されています。
まず、HRソリューション事業は、ヒューマンリソースとして、いわゆる店頭販促に関わる人材派遣を中心に展開しております。
IoTソリューション事業は、デジタルサイネージ事業です。店舗の売場に設置する小型のデジタルサイネージを中心に年間20万台近く出荷しており、日本で50万台くらいが稼働しています。店頭販促用の小型サイネージの市場ではシェア5割を獲得し、日本で最大の企業です。
最後に、MRソリューション事業は、祖業である覆面調査を中心にマーケティングリサーチ事業を展開しております。販売員や調査員を全国で約28万人の登録スタッフがいて、毎月7,000人くらいの方々に仕事をお願いしています。
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インパクトホールディングス株式会社
代表取締役社長
福井 康夫氏

朝倉:
上場時にお会いした時には、祖業の覆面調査事業くらいだったのですが、そこからずいぶん拡大、発展なさったのですね。
福井氏:
祖業は10億円くらいの売上ですが、そもそも覆面調査はニッチな市場で、だいたい50億円くらいの市場でしかありません。この分野での成長には限界がありますので、上場後は、販促系の分野で事業を拡大していこうと決めていました。M&Aをしたり、新しい会社を立ち上げて事業を拡大してきました。
朝倉:
足元の業績はいかがでしょうか?
福井氏:
2021年12月期上期の連結売上高は59億76百万円(前年同期比30.0%増)、営業利益が6億82百万円(前年同期比116.1%増)で、売上高・営業利益とも過去最高となりました。
様々な店舗調査、販促活動を年間100万店くらいの規模で実施していますが、この積み上げてきた店舗データベース(店舗DB)が700万件を超えています。これを付加価値にして事業が拡大しています。
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モーニングスター株式会社
代表取締役社長
朝倉 智也

「店舗DB」が成長の要、経営のセンターピンに

朝倉:
「店舗DB」について、もう少し具体的に教えていただけますか?
福井氏:
たとえば、あるドラッグストアの渋谷店があると、いろんなメーカーを通じてその店舗に対して私どもが営業サポートしたり、調査をしたりしているのですが、それらのデータが700万件蓄積しています。
これに対して、公共の人口統計や周辺地域の平均年収などのオープンなデータ、そして、流通各社の店舗リストを毎月300社分くらいのデータを取得し続けています。この3つのデータベースを1つに統合し、さらに、AIを使ってバリューアップしたものです。
この「店舗DB」を、私どものソリューションサービスに活かしています。たとえば、サイネージを買っていただくと無償でご提供しています。
朝倉:
無償でデータを提供している中で、御社が得る収入は?
福井氏:
たとえば、デジタルサイネージを1,000台販売するにあたって競合他社とコンペがあるとすると、私どもでは、「このお店で使った方が効果的です」という理由付けをしたリストも一緒に提供することができます。これが付加価値になってこれが利益の源泉になっています。
朝倉:
単純にサイネージだけが届くのではなく、分析結果も得られるのは、利用する企業にとってありがたいことですね。
福井氏:
店頭の販促は、実は、ムダが多いのです。たとえば、いろんなメーカーがつくった販促物を店舗に送っても半分くらいは使われないまま捨てられたりします。ポスターなども毎月新しいものを作って古いものを捨てたりしています。私どもは、捨ててしまうポスターの換わりにサイネージを導入しましょうとご提案し、適切に必要とされている時に販促をしましょうという提案をしています。これによって、販促物等のムダがなくなって、SDGsという視点でもメーカー様から関心を寄せていただいています。
朝倉:
御社の提案は、メーカーからみても小売りの立場でも、サステナブルな活動なのですね。
福井氏:
実は、「SDGs販促」をキーワードにしていこうと考えています。「SDGs販促」というと、メーカーの皆様も一度は話を聞いておこうということになります。この「SDGs販促」のキーになるのが、「店舗DB」です。
朝倉:
コロナ禍の中でも上期は順調に事業が伸びているようですが、通期の見通しはどのように計画をされていますか?
福井氏:
6月に業績予想を開示させていただきましたけれども、2021年12月期通期の業績予想は連結売上高130億円、営業利益16億円です。昨年初めて売上高が100億円を超え、営業利益も10億円を超えたところですので、相当高い目標になっていますが、今のところは順調に進捗しています。
一番大きいのは、「店舗DB」を付加価値にして利益率が高まっていることです。中期計画では、2023年に売上高180億円、営業利益20億円を掲げていますが、今期に営業利益16億円の目標が達成できれば、23年を待たずに前倒しで営業利益20億円を達成できるかもしれません。

「SDGs販促」で成長をスケールアップ

朝倉:
グループ内での組織再編をされ、新しく「impact connect」を設立されるということですが、これはどのような背景・狙いがあるか教えていただけますか?
福井氏:
現在は「店舗DB」に基づく提案を広く受け入れていただいているのですが、私は18年間経営をしてきて、「店舗DB」については、経営のセンターピンというか、「すごいものを見つけてしまった」という感じがします。「店舗DB」を中核とし、もう一度グループの成長スピードを向上させたいと思っています。そのための会社が「impact connect」です。
一言でいうと、「SDGs販促」を推進する会社です。「店舗DB」を使って、徹底的にムダのない、より効率的な販促を提案します。
販促の視点では、1回目はリアルで買っていただいても2回目以降はEコマースを使って買っていただいてもいいという考え方もできますので、そのリアルとネットとの連携を提案できるような人材などを強化し、インターネット空間での販促も含めてトータル販促ソリューションが提案できる会社にしていきたいと考えています。
朝倉:
ネットの世界はデータが比較的取りやすいのですが、リアル店舗ではデータが取りにくい部分があります。そのリアル店舗のデータを持っているのは強みですね。
福井氏:
リアルではデータが取りにくいからこそムダが多いということです。そもそも日本は店舗が多すぎるという部分もあります。ただ、さまざまなメーカーが新商品を開発していて、新しい商品を売り出す時に、ネットだけで「さあ買ってください」というのは無理があります。いまは、リアル店舗の役割が変わってきていて、「ショールーム」的な役割が期待されています。「リアルでお試しをして、ネットで買う」という消費が増えてくると思います。ですから、ネットが拡大することによって、リアル店舗の価値もまた高まっていくという関係にあると考えています。そこで、当社が持っている「店舗DB」がリアル店舗でのムダのない販促ツールとして価値を発揮できると思っています。

「店舗DB」を成長の要に海外展開も展望

朝倉:
中期的なビジョンを教えていただけますか?
福井氏:
現在、東証マザーズに上場していて、これからの取引所の再編にともなって中期ビジョンの提出が求められ、現在策定中です。いずれ発表させていただきますが、その中で、一番強調したいのは、利益率を上げるビジネスモデルを作り上げたいということです。付加価値が利益の源泉になりますので、「店舗DB」という武器をしっかり数字に代えていきます。
具体的には、営業利益20%を稼ぎ出せるような販促会社は世の中にないので、これを確立していきたいと思っています。
朝倉:
「店舗DB」を使ったソリューションの提供は、いわゆる「サブスクリプションモデル」と言っていいのではないでしょうか。
福井氏:
現在は無償で「店舗DB」を提供し続けています。今期は毎週5本くらいのデータを作っているのですが、これを2倍くらいの量に拡大していこうと考えています。いずれは、「店舗DB」の活用だけで料金をいただけるほどに、「店舗DB」の価値を高めていきたいと思っています。
朝倉:
国内でも大きな成長が可能なビジネスと感じますが、インドでも展開なさっているのですね。
福井氏:
一昨年からインドで合弁会社を作って、大変苦労しながら事業を進めています。去年11月に商社の双日さんから出資をいただいて社外役員や常勤の執行役員にも来ていただいています。双日さんには、インドで店舗を持って販売活動をしている当社の現地事業に大きな可能性があると評価していただきました。現地販売に加えて、本業である販促支援サービスをインドで展開することも可能でしょうし、双日さんが得意なベトナムにも進出するということも考えられます。海外ビジネスについては、双日さんと一緒に進める計画です。
朝倉:
海外事業については、あまり語られる機会がないのですが、インドからベトナムなど新興国への展開は楽しみですね。
福井氏:
株主にインドネシアのサリム財閥の方が数年前から大株主になっていただいています。その関係もあって、インド、ベトナム、インドネシアには双日さんと一緒になって市場開拓をしていきたいと思っています。
朝倉:
最後に、投資家の皆さまへのメッセージをお願いします。
福井氏:
私どもはこの数年間、インドでのトラブルがあったり、いろいろなことがありましたが、何とか踏みとどまってやってきました。メンバーの結束が固い中で、良い決算数値を残せるような状況になっています。「店舗DB」のようなセンターピンも見つけて、これを軸にしっかりグループ全体を成長させていきたいと考えています。皆様のご期待にそえるような結果を出し続けていきたいと考えておりますので、これからもよろしくお願いいたします。
本日はどうもありがとうございました。

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