Fund of the Year 2011


評価基準日:2011年12月31日 高利回り債券型 部門(対象ファンド:453本)
モーニングスター・類似ファンド分類:国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)  ベンチマーク:なし

最優秀賞
JPM資源国債券ファンド
設定・運用:JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社

当ファンドはマザーファンド(実質的な運用を行うファンド)を通じて、実質的には世界経済に影響を与えると判断される資源(エネルギー資源、鉱物資源、食糧・食料資源等)を産出する資源国の債券、および資源国の債券を原証券とする仕組債に投資する。マザーファンドの運用はJPモルガン・アセット・マネジメント(UK)リミテッド(以下、同社)に運用を委託するが、アジア地域の資源国の債券については、JFアセット・マネジメント・リミテッドに再委託しており、JPモルガン・アセット・マネジメントグループのグローバルなネットワークを活用し、運用を行う。毎月18日決算。


選考ポイント

過去1年のトータルリターンは類似ファンド分類内でトップ

2011年のトータルリターンは7.64%と、類似ファンド分類平均を11.77%上回り、類似ファンド分類内で第1位の運用成績となった。類似ファンド分類内では、通貨選択型ファンド(69本)が類似ファンド分類平均を押し下げた点には留意が必要なものの、2011年12月末時点の純資産額が10億円以上で、かつ通貨選択型ファンドを除いたファンド(以下、参考類似ファンド分類)の平均に対しても12.84%上回った。国別配分では、健全な財政状況や高成長のマクロ経済に着目したインドネシア債券の組入比率を高めに据え置いたこと、加えて、先進国の中では財政状況が良好なオーストラリアへの配分が奏功した。配分比率を最も高くしたインドネシア債券市場は、2011年10月、11月の政策金利の引下げや、格付け会社による国債の格上げなどを受けて堅調に推移し、当ファンドの2011年後半(7月〜12月)の6カ月トータルリターンも類似ファンド分類平均を9.70%上回る結果となった。

同期間、類似ファンド分類内の資源国を対象とするファンドでは、中南米や東欧の組入れが高いファンドが低迷したものの、これらのファンドの一角に対して優位になったのみならず、広範囲に投資するファンドに対しても上回る運用成績となった。

良好な運用成績と堅実な分配金を背景に資金純流入は継続

マザーファンドは、資源国の債券市場や為替市場の徹底した調査・分析に基づき、毎年1回3カ国以上の投資対象国と基本国別配分比率を決定する。2011年12月末時点のポートフォリオは、インドネシア82.0%、オーストラリア10.6%と南アフリカ7.4%の配分比率としており、類似ファンド分類内の資源国債券を投資対象とするファンドと比較して、国別配分での特定国への集中度は高い。一方、同期間のシャープレシオ0.56は類似ファンド分類内137本中で第3位となり、相対的にも高い運用効率を示した。投資対象国の厳選とアロケーション戦略が功を奏し、運用期間は短いもののリスクに見合った運用成績をあげている。2011年は、類似ファンド分類内でも新規設定ファンドを含む166本のうち93本のファンドが純資金流出となった中、当ファンドの年間の純資金流入額は21億円となり、2011年3月を除く殆どの月で月次の資金純流入が続いた。

グローバルな運用体制と卓越したリサーチ力を活用

マザーファンドの運用は、グローバル債券運用グループ内のエマージング債券運用チーム(以下、同チーム)が行う。チームリーダーは21年の運用経験を持ち、新興国のソブリン債運用においては豊富な実績を積んでいる。また、同チームのファンドマネジャー、ストラテジスト、およびアナリストを含むチームメンバーは31名で構成され、運用・調査経験年数は平均12年と十分な経験を備えている。ファンダメンタル・リサーチは同社グループの運用哲学の要となっており、同チームのリソースに加え、株式運用チームや同社グループの世界各地の現地法人のリサーチを活用できる協力体制が整えられている。このリサーチ力を背景として、同社グループの信用リスク分析や定量分析は、資源国の債券を投資対象とする運用にフルに活かされている。