Fund of the Year 2011


評価基準日:2011年12月31日 国内株式型 部門(対象ファンド:683本)
モーニングスター・類似ファンド分類:国内大型ブレンド  ベンチマーク:なし

優秀賞
ストラテジック・バリュー・オープン『愛称:真価論』
設定・運用:野村アセットマネジメント株式会社

当ファンドはマザーファンド(実質的な運用を行うファンド)を通じて、実質的には国内上場企業に投資を行うアクティブファンドである。具体的には、株価が資産・利益等に比較して割安と判断され、かつ、今後の上昇が期待できる企業に選別投資を行い、最終的には150から170銘柄でポートフォリオを構築する。株価が割安な企業の中には、ファンダメンタルズが悪化している企業もあるため、「割安性評価」に「実力評価」を加味して銘柄選別を行う点に特徴があり、このプロセスを超過収益の源泉とする。年1回(7月)決算。


選考ポイント

参考指数を上回り、%ランクも20%内の良好な運用成績

2011年のトータルリターンは▲14.32%と、参考指数であるTOPIX(東証株価指数)を4.61%、類似ファンド分類平均を3.07%いずれも上回った。業種別では、業績の安定度に注目が集まった医薬品、復興需要が期待された建設などをアンダーウェイトしていたことはマイナスに寄与したものの、スマートフォンの普及が追い風となった情報・通信、業績拡大や海外展開が評価された小売などをオーバーウェイトしていたことはプラスに寄与した。個別銘柄では、TDK、日本郵船などがマイナスに寄与したものの、日本電信電話、味の素などがプラスに寄与した。

同期間、類似ファンド分類内では、日本株全体が大きく下落する中、株価の下方硬直性が高い好配当利回り株を主要投資対象とするファンドの下落率が低くとどまったものの、これらのファンドの一角に対して優位となったのみならず、一般的なアクティブファンドの中でも下落率を低くとどめ、トータルリターンのパーセンタイルランクは20%以内となった。

2011年は5つ星を維持し、純資金流入も継続

2011年12月末までの過去10年間のトータルリターン(年率)は2.82%と、類似ファンド分類平均を5.36%上回り、類似ファンド分類内で第1位となった。同期間のTOPIXの騰落率(年率)が▲3.42%となる中、類似ファンド分類内でプラスとなったのは、75本中5本のみ。同期間のシャープレシオでも、類似ファンド分類内で第1位と、長期の運用の効率性にも優れる。暦年のトータルリターンをみると、2011年までの過去10年間のうち、全ての年で参考指数を上回り、かつ、2005年を除く9年間で類似ファンド分類平均を上回っており、株式市場の上昇・下落のいずれの局面においても優れた運用成績となった。長期間にわたり、良好なリスク・リターンを維持していることから、2011年のモーニングスターレーティングは5つ星を維持した。2011年の年間の純資金流出入額は、類似ファンド分類の累計額が526億円の純資金流出となる中、当ファンドは12億円の純資金流入となっており、3年連続での純資金流入となった。

国内有数の日本株の運用・調査体制はさらに充実

当ファンドは「割安性評価」に加えて「実力評価」を行う点に特徴があり、ポートフォリオの構築にあたっては、野村アセットマネジメント(以下、同社)の国内有数の日本株の運用・調査体制が活かされている。マザーファンドの運用は、同社の株式運用部バリューチーム(同チーム)が行う。同チームのチームリーダーである高柳健太郎氏は、設定来、マザーファンドの運用を担当しており、運用の継続性が保たれている。また、2011年には同チームにファンドマネジャーが1名追加され、5名体制となり、運用体制のさらなる強化が図られている。

同社に在籍する総勢28人の企業調査アナリストは、投資ユニバースの選定から定性判断にまで携わる。アナリストは会社訪問など企業に対するヒアリングを年間約6,000回実施している。マザーファンドでは、全上場銘柄の中から、定量スクーリングを行ったうえで、「実力評価」による定性評価による銘柄の絞込みを行うが、この過程においては同チームとアナリストによるディスカッションが行われている。

なお、当ファンドは「ファンド オブ ザ イヤー2010」の国内株式型 部門の最優秀賞に続き、2回目の受賞となる。