Fund of the Year 2011


評価基準日:2011年12月31日 国際債券型(為替ヘッジなし) 部門(対象ファンド:402本)
モーニングスター・類似ファンド分類:国際債券・オセアニア(為替ヘッジなし)  ベンチマーク:なし

優秀賞
三菱UFJ 豪ドル債券インカムオープン『愛称:夢実月』
設定・運用:三菱UFJ投信株式会社

当ファンドは、豪ドル建ての公社債を主な投資対象とし、信用度の高いソブリン債といわれる国債、政府機関債、国際機関債などに分散投資を行う。投資する公社債は、取得時における信用格付けは原則として、AA-格(スタンダード・アンド・プアーズ社)、Aa3格(ムーディーズ社)以上とする。また債券ポートフォリオの平均回収期間を、1年以上5年以内とする。
毎月(8日)決算。


選考ポイント

年後半にかけては債券種別戦略が奏功

2011年のトータルリターンは2.90%となり、類似ファンド分類平均を1.20%下回った。同期間、年前半にポートフォリオの平均回収期間(金利がある一定の割合で変動した場合、債券価格がどの程度変化するかを示す感応度。数字が大きいほど感応度が大きくなる。)を短期化したことがマイナスの寄与となった。一方、11月に国債の組み入れを増やしたことや、ポートフォリオの平均回収期間をやや長期化したことがプラスに寄与した。類似ファンド分類内ではニュージーランド・ドル建ての債券の組入比率が高いファンドやポートフォリオの平均回収期間を長期化したファンドなどには劣後したものの、ポートフォリオの平均回収期間を短期化したファンドや欧州などを組み入れたファンドなどに対しては優位となった。当ファンドはポートフォリオの平均回収期間を1年以上5年以内に制限しているため、類似ファンド分類内の他のファンドと比較して、平均回収期間が短いものとなっている。当ファンドのように平均回収期間を5年以内に制限しているファンド(参考類似ファンド、7本)と比較すると、過去1年間のトータルリターン、シャープレシオはいずれも参考類似ファンド分類平均を上回っている。

安定的な運用成績を継続する先駆的豪ドル建て債券ファンド

当ファンドの設定は2003年3月と、国内の豪ドル建て債券ファンドで最も長期の運用実績を有しており、長期的には安定的に良好な運用成績を維持している。暦年のトータルリターンをみると、2011年までの過去8年間のうち、マイナスのリターンとなったのは2008年のみ。また、暦年のシャープレシオでは、トータルリターンがプラスとなった7年間のうち、2006年、2007年、2009年の3年間で類似ファンド分類平均を上回っており、その他の4年間も概ね類似ファンド分類平均と同水準となっている。一方、参考類似ファンド分類平均との比較では、2011年12月末までのトータルリターンは、過去3年間では7本中第2位、過去5年間では5本中第1位となった。

当ファンドは、長期の運用実績を有し、相対的な運用成績にも優れることなどから、資金流入は継続している。2011年の年間の純資金流出入額は、838億円の純資金流入と、類似ファンド分類内で第3位となった。

長期に渡り安定したチーム運用体制と組織的なリサーチ力の活用

当ファンドの運用は、三菱UFJ投信(以下、同社)の債券運用部に属する戦略投資グループが行う。戦略投資グループは6名のファンドマネジャー(平均運用調査経験年数約12年)で構成され、主担当の大沼克至氏は約27年の豊富な運用経験を有する。大沼氏が主担当となったのは2011年からであるが、意思決定は戦略投資グループ内のファンドマネジャー全員による討議で行われており、運用の継続性に与える影響は比較的軽微であると考える。債券運用部は、戦略投資グループに加え、3名のファンドマネジャー(平均運用経験年数約12年)で構成されるクレジット投資グループ、5名のアナリスト(平均運用経験年数約12年)で構成されるクレジット分析グループで構成されており、これらの3つのグループが投資環境やその見通しについて、定期的に情報交換を行っている。また、同社と三菱UFJ信託銀行においては、国・地域別の専任エコノミストによるマクロ分析や独自開発の運用モデルの利用など積極的な連携が図られており、グループの総合力を活かせる点も強みの一つである。