Fund of the Year 2011


評価基準日:2011年12月31日 高利回り債券型 部門(対象ファンド:453本)
モーニングスター・類似ファンド分類:国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジあり)
ベンチマーク:JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・グローバル(円ヘッジベース)

優秀賞
野村新興国債券投信Aコース(毎月分配型)
設定・運用:野村アセットマネジメント株式会社

当ファンドはマザーファンド(実質的な運用を行うファンド)への投資を通じて、実質的には新興国の政府、政府機関、企業が発行する債券へ投資を行うアクティブファンドである。マザーファンドの運用は、ノムラ・コーポレート・リサーチ・アンド・アセットマネージメント・インク(以下、NCRAM社)が行う。分散投資と信用リスク分析をもとに銘柄選択を行い、ポートフォリオの構築を行う。外貨建資産については、新興国の自国通貨建資産を除き、原則として為替ヘッジを行う。毎月(5日)決算。


選考ポイント

2011年のトータルリターンはアクティブファンドで第1位

2011年のトータルリターンは6.71%と、類似ファンド分類平均を3.91%上回った。同期間、マザーファンドベースでは、ベンチマークを0.26%上回った。国別配分では、ロシアの価格下落、コートジボワールなどの流動性の低い国のアンダーウェイトがマイナスに寄与したものの、メキシコやペルーの価格上昇、ハンガリーやポーランドなどのアンダーウェイトがプラスに寄与した。類似ファンド分類内では、通貨選択型ファンドを除くと、複数国に分散投資を行うアクティブファンド(以下、参考類似ファンド分類)の中では第1位の運用成績となった。また、同期間のシャープレシオは1.05と、参考類似ファンド分類の中では第1位であり、相対的な運用の効率性でも優れている。

参考として、当ファンドと同じマザーファンドに投資を行う「Bコース」の同期間のトータルリターンをみると、類似ファンド分類「国際債券・エマージング・複数国(為替ヘッジなし)」平均を6.50%上回った。同分類内では、通貨選択型ファンドを除くと、68本中4位となっており、為替ヘッジなしでも相対的な運用成績に優れている。

長期間にわたり運用の効率性に優れ、資金流入が継続

当ファンドは15年超の運用実績を有しており、類似ファンド分類内では最も長期の、国際債券型「ヘッジあり」のファンドの中でも2番目に長期の運用実績を有している。類似ファンド分類内には、運用期間が10年超のファンドは当ファンドを含めて2本しかないため、国際債券型「ヘッジあり」のファンドと比較すると、当ファンドの2011年12月末までの過去10年間のトータルリターン(年率)は5.86%と、31本中第3位となった。また、同期間のシャープレシオは同第7位と、長期間の相対的な運用の効率性でも優れている。当ファンドはこうした長期にわたる良好な運用成績などから投資家の継続的な支持を集めており、2011年の年間の純資金流出入額は、204億円の純資金流入となった。

保守的な運用に強みを持ち、銘柄分散の効いたポートフォリオを構築

NCRAM社は、野村グループの運用会社として、1991年に米国で設立。米国公社債、新興国債を中心に運用を行っており、クレジット商品(社債などの信用リスクを内包する商品)の運用に強みを有する。2011年には、欧州新興国ソブリン・アナリスト1名が新規に加入しており、更なる調査体制の充実が図られている。NCRAM社は、デフォルトによる損失を最小限に抑えることを目的に信用リスクを管理し、デフォルトの可能性のある国、政治の独立が保たれていない国などを回避することで、リスクを低減させ、保守的な運用を行う点に特徴がある。暦年のトータルリターンをみると、2011年までの過去10年間のうち、トータルリターンがマイナスとなったのは2007年と2008年のみで、債券市場や外国為替市場の変動に関わらず、安定的な運用成績を維持している。また、2011年12月末時点の組入銘柄数は、他の複数国の新興国債券に投資を行うファンドが概ね50〜100銘柄となっているのに対し、当ファンドは273銘柄と、銘柄分散が効いたポートフォリオが構築されている。

なお、当ファンドは、「ファンド オブ ザ イヤー2010」の高利回り債券型部門の優秀ファンド賞に続き、2回目の受賞となる。