Fund of the Year 2011
モーニングスター ビデオレポート特別対談
特別対談 オルタナティブ型 部門 最優秀ファンド賞受賞
最優秀ファンド賞受賞 特別対談 ロバート・スティアーズ氏 マーティン・コーヘン氏 羽田野浩伸氏×朝倉智也最優秀ファンド賞受賞 特別対談 ロバート・スティアーズ氏 マーティン・コーヘン氏 羽田野浩伸氏×朝倉智也
ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)

モーニングスター ファンド オブ ザ イヤー 2011 オルタナティブ型部門で最優秀ファンド賞を受賞しました、大和証券投資信託委託株式会社の「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)」のマザーファンドの運用を担当されている、コーヘン&スティアーズ社のマーティン・コーヘン様(共同会長兼共同CEO)、ロバート・スティアーズ様(共同会長兼共同CEO)に、当ファンドの運用の特徴、運用実績、運用体制等について、お話を伺いました。

ロバート・スティアーズ氏

朝倉:コーヘン&スティアーズ社としてはファンド オブ ザ イヤー4回目の受賞となります。まずは、コーヘン&スティアーズ社についてご説明ください。
スティアーズ氏:80年代初めに、我々は、歴史的には私有資産であった不動産が、将来は、証券化やREITに保有されることで、市場で幅広く取引されるようになるだろうという考えを持っていました。1985年に米国で初のREITのミューチュアルファンドを立ち上げ、1986年に当社を設立しました。創業当初からの我々の思いは、米国REITに特化することで、この分野でNo.1の会社になることでした。我々の戦略は、最も優秀なリサーチアナリストとポートフォリオマネジャーがチーム一体となって運用することです。

朝倉:同種のファンドと比較して、相対的に良好なパフォーマンスが得られた要因をどのように捉えていますか。
コーヘン氏:先ほど言及があった通り、我々は最高のアナリスト、最高のポートフォリオマネジャーを擁しています。アジア、欧州、米国でグローバルにビジネスを展開しておりますが、特に米国REITファンドには、最も多くのアナリストやポートフォリオマネジャーが運用に携わっています。サポート体制は充実しており、定量分析、マクロ経済分析の優秀な専門家が在籍しています。
スティアーズ氏:2011年は非常に厳しい環境でした。そのような中でも、我々が優れたパフォーマンスを残せた理由は3つあると考えています。
1つ目は、我々がアパートメントに特化した会社に重点投資をしたということです。アパートメントのオーナーは、戸建て住宅が低調であったこと、景気改善と雇用増加による住宅需要の回復という2つの面から恩恵を受けました。
2つ目は地域のショッピングセンター(モール)へのエクスポージャー(割合)を高めたことです。昨年は米国の消費が徐々に回復し始めたことから、ショッピングセンター(モール)のオーナーは恩恵を受けました。
最後に最高水準のオフィス・ビルへのエクスポージャーを高めたことが挙げられます。我々が「ゲートウェイ・シティ」と呼んでいるニューヨーク、ワシントン、ボストン、ロサンゼルス、サンフランシスコといった大都市では、最高水準のオフィス・ビルの需要が高まり始めました。一方でこうした物件の供給は非常に限られています。
2012年は経済成長が加速すると見ています。不動産の需要にとって最も重要となるGDPの成長や雇用の創出が見込まれます。

マーティン・コーヘン氏

朝倉:欧州債務危機によるREIT市場への影響という点について、2011年の状況と2012年の見通しをご説明ください。
コーヘン氏:2011年の前半は、欧州債務危機が米国の投資家心理に影響を及ぼしていました。夏場は政治不信や株価の下落などもありましたが、秋口に落ち着きを取り戻していくに従い、欧州債務危機は米国経済、米国不動産市場にあまり大きな影響を与えないということが明らかになってきました。2012年は、欧州債務危機が米国経済や不動産市場に直接影響を与えることはないと我々は見ています。ただ、強いていえば欧州の金融システムの問題が懸念されます。金融システムが脆弱になると、欧州の実体経済の回復に遅れをもたらす可能性があり、米国経済の成長鈍化につながることはあるでしょう。

朝倉:日本の投資家にメッセージをお願いします。
コーヘン氏:我々はこれまで約8年間、日本の投資家のために運用できたことを光栄に思います。その間、良好なパフォーマンスをあげることが出来ました。今後も長期にわたってより良い運用成績を目指していく所存です。また、この賞をいただけるように頑張ってまいります。

続きまして、大和証券投資信託委託株式会社のオルタナティブ・バランス運用部 シニア・ファンドマネジャー 羽田野 浩伸様に、当ファンドの運用の特徴、運用実績、運用体制等について、お話を伺いました。

朝倉:これだけ優れた運用成果を得られた要因を教えてください。
羽田野氏:2006年以降、各国のREIT市場のパフォーマンスにはそれほど大きな差はありませんでしたが、2011年に入ると、各国の不動産ファンダメンタルズの差を反映した展開となりました。欧州債務危機により欧州は出遅れましたが、相対的に米国は堅調でした。そのため、米国REITに投資する当ファンドは、相対的に良好なパフォーマンスとなりました。

羽田野浩伸氏

朝倉:REITの中でもセクターによっては濃淡があると思われますが、ポートフォリオの入れ替えもパフォーマンスに寄与したのでしょうか。
羽田野氏:米国REIT市場は世界のREIT市場のうち6−7割を占める最大の規模となり、セクターの動きにバラツキが出やすい市場だといえます。一方で、例えば英国市場をみると、“メジャーズ”と呼ばれる5社は、各社がオフィス、商業施設などの用途別の全ての不動産を有しています。そのため、リサーチ能力のある運用会社にとって、米国REIT市場はアクティブリターンが獲得しやすい市場といえます。

朝倉:大和証券投資信託委託とコーヘン&スティアーズ社の連絡体制やコミュニケーションについて教えてください。
羽田野氏:日本と米国ではマーケットの時間が異なるほか、不動産市場は地域色が強く出ます。REITが保有する不動産にどの程度の価値があるのかを判断し、時価評価した純資産がどの程度なのかを調査し、分析を行っています。そのため、現地にセクター別アナリストを置いた運用体制が合理的と考えています。

朝倉智也

朝倉:羽田野氏からみても、欧州債務危機の影響は米国REIT市場に影響が少ないのでしょうか。
羽田野氏:米国の名目成長率がある程度プラスで維持されるならば、2010年前半に始まった米国の不動産サイクルは腰折れせずに、現在のファンダメンタルズの改善が続くと見ています。一方で、アジア市場は賃料下落が報じられており、欧州市場は銀行中心のバランスシート圧縮の動きの中で不動産が売られるものも出てくると思われます。そうした意味で、相対的に米国優位の状況が続くと考えています。

朝倉:情報開示の点でも詳細な販売用資料などを作成されておりますが、運用状況等の情報開示は意識されていますか。
羽田野氏:コーヘン&スティアーズ社は情報提供を頻繁に行っており、運用に関する内部情報や見通しも適時開示がなされています。当社のホームページには当ファンドの月報などの資料が掲載されているほか、販売会社様にも各種資料を開示しております。受益者の方には動画の形態で情報提供も行っております。

朝倉:最後に投資家にメッセージをお願いします。
羽田野氏:当ファンドは2004年5月に設定され、8年目の運用に入っております。今回の受賞はこれまでのパフォーマンスも含めてご評価いただいたものと考えております。今後も専門家のコーヘン&スティアーズ社と相談しながら運用を行ってまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。