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資産管理のキホン

フリーランス、自営業者の上乗せ年金はどう選ぶべき?

2016-11-18

 こんにちは、確定拠出年金相談ねっとを主宰しておりますファイナンシャルプランナーの山中伸枝です。

 日本の年金制度は、「職業」によって差が生じます。

 例えば会社員は、国民年金(基礎年金)と厚生年金という二つの年金制度に加入しているので、歳をとった時老齢基礎年金と老齢厚生年金という二つの年金を受け取ります。厚生労働省が発表する会社員OBの受給年金平均額は、年間約200万円となっています。

 一方フリーランスや自営業者の場合、加入する年金制度は国民年金のみです。従って歳をとった時の年金も老齢基礎年金のみとなっており、前述の厚生労働省発表の年金受給平均額でいうと、年間約80万円となっています。

 会社員の場合、厚生年金は報酬比例と言って給与の一定割合が将来の年金額に反映されています。具体的には給与額(上限62万円)の0.5481%が自動的に終身年金として積立てられているのです。

 仮に給与40万円で40年間働くと、40万円x0.5481%x480ヶ月=1,0252,352円となり、この額が65歳からの老齢厚生年金額となります。一方で国民年金は、加入期間1年あたり約2万円の年金額として反映されるのみですから、40年加入しても80万円以上の年金額にはなり得ないのです。

 国民年金加入者は会社員のように自動的に収入の一定割合が老齢年金として積立てられていないので、自分で「意識して」作る必要があります。特に税制優遇が受けられる国の「上乗せ年金制度」は今すぐに加入を検討したいところです。

 国民年金加入者が利用できる国の「上乗せ年金制度」は3つあります。

 一つ目のオプションは国民年金基金です。毎月の掛金68,000円までが所得控除として認められます。積立てられた掛金に対し65歳から終身年金などとして受けられる金額が予めシミュレーションすることができるので、高齢期の生活設計の見通しが立てやすいというメリットがあります。

 二つ目のオプションは、確定拠出年金です。国民年金基金と同様、月の掛金68,000円までは全額所得控除となりますから大きな節税効果が享受できます。しかしこちらは国民年金基金と異なり「自分で運用」する必要があります。運用成果次第で年金額が変動するので、より積極的に資産形成をしたい方向きです。将来的に法人成りを検討している方は、企業型としても引き継げるので経営者の退職金づくりとしては確定拠出年金の方が活用しやすいのでおススメです。

 国民年金基金と確定拠出年金は併用が可能です。その場合、月の掛金上限は、「合わせて」68,000円となります。

 三つ目のオプションは、付加年金です。月の掛金はわずか400円ですから気軽に始められます。例えば付加年金を30年継続すると65歳から年間72,000円の上乗せ年金を作ることができます。金額はそれほど多くありませんが、30年間に負担する保険料総額が144,000円ですから、支払った保険料をわずか2年で回収できる「お得な年金」として人気です。

 国民年金基金に加入している場合、一部付加年金部分がすでに組み込まれているので併用はできませんが、確定拠出年金のみに加入している場合は併用が可能です。その場合確定拠出年金の掛金の月の掛金は、67,000円になります。

 事業を行っている場合は、小規模企業共済もオプションです。掛金は月7万円まで全額所得控除として積立をすることが可能です。老齢期または廃業時に「退職金」として受け取ることができます。

 売上で生計を立てている場合、ついつい将来の備えが手薄になってしまいがちですが、国が準備してくれる公的年金は非常に少ないことをしっかり認識しましょう。その上で、「経費で認められる上乗せ年金制度」を活用して、できるだけ早い時期から積立を開始しましょう。

山中 伸枝【やまなか のぶえ】

株式会社アセット・アドバンテージ代表取締役

経歴:
1966年 岩手県宮古市出身
1993年米国オハイオ州立大学ビジネス学部卒業
「心とお財布をハッピーに!」をモットーに、お客様のお金の不安に丁寧にむき合ったコンサルティングを中心に活動、得意分野は年金と資産運用

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