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中小型株 ファンド特集 中小型株 ファンド特集

 中小型株ファンド(※1)は、国内の中小型株を主要投資対象とするファンドである。中小型株は大型株と比較して時価総額(株価×発行済株式数)が小さいため相対的に値幅が大きいと言われることもあるが、実際には、中小型株ファンドは投信全体でも優秀な運用実績を残しているファンドが多い。そこで、「中小型株ファンド特集」では、大型株ファンドと比較した中小型株ファンドの特徴とともに、その中でも特にパフォーマンス等で優れたファンドを紹介したい。

(※1)モーニングスターカテゴリー「国内中型バリュー・ブレンド・グロース」および「国内小型バリュー・ブレンド・グロース」に属するファンド、以下文中・図中同様

中小型株の20年間の累積リターンは大型株の4.1倍

 そもそも、国内株式は大型株や中小型株などに分類される。これらの株価指数(※2)を比較すると、2019年11月末時点における1999年12月来の20年間の累積リターンでは、大型株指数の34.81%に対し中小型株指数は143.25%と、約4.1倍となっており大幅に上回っている(図表1参照)。また、10年トータルリターンの推移(ローリングリターン)では、2019年11月までの240カ月中、2003年6月以降の198カ月連続で大型株指数を上回っていることから、中小型株指数の大型株指数に対する長期リターンの優位傾向は極めて強い。

(※2)大型株指数=ラッセル野村日本株指数(大型・配当込)、中小型株指数=ラッセル野村日本株指数(中小型・配当込)、以下、文中・図中同様

図表1:大型株指数と中小型株指数の累積リターンの推移

図表1:大型株指数と中小型株指数の累積リターンの推移
  • ※期間:1999年12月末〜2019年11月末(月次)
  • 出所:モーニングスター作成

中型・小型株ファンドの運用効率は大型株ファンドを上回る傾向が強い

 そのような国内株式を主要投資対象とするファンドについて、モーニングスターでは、投資する銘柄の規模(大型・中型・小型)とスタイル(バリュー・ブレンド・グロース)によって9つのカテゴリーに分類している。バリュー(割安株)は、業績や財務内容などからみたその企業の価値と比較して現在の株価が低くなっている銘柄へ投資を行うスタイルで PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)の低い銘柄を中心にポートフォリオを構築する。一方、グロース(成長株)は、将来の成長が期待できる銘柄へ投資を行い、PERやPBRの高い銘柄を組み入れるスタイルであり、ブレンドは市場の平均に近い運用スタイルである。

 これらのカテゴリーに属するファンドの2019年11月末時点における過去10年間のパフォーマンスの平均について、分布図で比較してみたい(図表2参照)。分布図は、縦軸にリターン、横軸にリスクをとるため、左上方に位置するほど運用効率が高いことを示している。中小型株は値動きが大きい(リスクが高い)と言われることがあるが、「国内小型グロース」を除くすべての中型・小型株ファンド(※3)のカテゴリーが大型株ファンドよりリスクが低くなっている。またリターンに着目すると、同じスタイルでは、中小型株ファンドのカテゴリーの方が高くなっていることがみてとれる。この結果、中型・小型株ファンドは大型株ファンドと比較して分布図において左上方に位置するカテゴリーが多く、リスクに見合ったリターンという観点でも相対的にみて高い水準にあることが分かる。

(※3)大型株ファンド=カテゴリー「国内大型バリュー・ブレンド・グロース」に属するファンド
中型株ファンド=カテゴリー「国内中型バリュー・ブレンド・グロース」に属するファンド
小型株ファンド=カテゴリー「国内小型バリュー・ブレンド・グロース」に属するファンド
以下、文中・図中同様

図表2:大中小型株ファンドのリスク・リターン分布

図表2:大中小型株ファンドのリスク・リターン分布
  • ※2019年11月末時点
  • ※カテゴリー平均は各モーニングスターインデックス(単純)に基づく
  • ※リターン・リスクはそれぞれ過去10年間のトータルリターン(年率)・標準偏差(年率)
  • ※図中の数値は過去10年間のシャープレシオ
  • 出所:モーニングスター作成

「国内小型ブレンド」の暦年トータルリターンは12年中9年でTOPIX(配当込)を上回る

 次に、国内株式の9カテゴリーのうち、「国内大型ブレンド」、「国内中型ブレンド」、「国内小型ブレンド」のカテゴリー平均と、国内株式の代表的な株価指数であり、多くの国内株式型のファンドがベンチマークや参考指数として設定しているTOPIX(配当込)とのパフォーマンスの優劣をみてみたい(図表3参照)。

 リーマン・ショックが起きた2008年以降の過去12年間の暦年のトータルリターンをみると、小型(※4)が12年中8年で大型・中型・TOPIXのいずれも上回っており、9年でTOPIXを上回っている。また、中型は7年でTOPIXを上回っていることから、暦年でみても中小型株ファンドはTOPIXに対し優位な実績を残す傾向が強い。年別でみると、2018年や2019年は中型・小型ともにTOPIXに劣後したが、世界中の株価が大幅に下落した2008年や2011年ではTOPIXと比較し下落幅を抑えられていることに加え、上昇局面ではTOPIXを超えるリターンを獲得する傾向が強いことが長期でみた良好なリターンにも結び付いていると考えられる。

(※4)大型・中型・小型=モーニングスターインデックス「国内大型・中型・小型ブレンド(単純)」
TOPIX=TOPIX(配当込)、以下、文中・図中同様

図表3:大中小型株ファンドとTOPIXの暦年トータルリターン

図表3:大中小型株ファンドとTOPIXの暦年トータルリターン
  • ※期間:2005年〜2019年(2019年は11月末まで)
  • ※下落・上昇=大中小型株ファンドとTOPIXの暦年のトータルリターンがマイナス・プラスとなった年
  • 出所:モーニングスター作成

10年トータルリターン上位20本中18本が中小型株ファンド

 個別ファンドベースでみると、国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF等除く)の2019年11月末時点における過去10年間におけるトータルリターン上位20本のうち、ブル型2本を除く18本が中小型株ファンドとなっている(図表4参照)。投信全体でみても優れたパフォーマンスを残しているファンドが多く、今後も中小型株ファンドの運用実績が注目される。

図表4:10年トータルリターン上位20本のカテゴリー内訳

図表4:10年トータルリターン上位20本のカテゴリー内訳
  • ※2019年11月末時点
  • ※国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF等除く)のうち、過去10年間のトータルリターン上位20本を対象

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