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アナリストの視点(ファンド)

「つみたてNISA」候補ファンド公表、フィーレベルカテゴリーで分析!!

2017-10-05

 金融庁は10月2日、2018年1月から始まる「つみたてNISA」候補ファンドの一覧を公表した。公表されたファンドは、「つみたてNISA」の要件を満たす具体的なものとして、各金融機関から届け出があったものである。同3日時点の届け出ファンド数は105本で、内訳はインデックス型が91本、アクティブ型が14本。金融庁がインデックス型をメインに打ち出していたことから、インデックス型が全体の8割超と多数を占めた。

 「つみたてNISA」に関しては、金融庁が低コストを主要条件として打ち出し、具体的な基準を示したことが話題となった。そこで、今回公表されたファンドについて、コスト面からの分析をしたい。モーニングスターでは8月下旬から、信託報酬率の見える化指標「モーニングスター・フィー・レベル」を公表している。分析に当たっては、同指標上のカテゴリー「フィーレベルカテゴリー」を使用した。

「バランス」「国内株大型」「先進国株式」のパッシブ型で7割超

 まず、届け出ファンド105本を、フィーレベルカテゴリー別に分けると次のようになった(図表1参照)。「バランス」「国内株大型」「先進国株式」のパッシブ型が全体の7割超となった。

図表1:つみたてNISA候補ファンドのフィーレベルカテゴリー別内訳

フィーレベルカテゴリー 本数
バランス・パッシブ 29
国内株大型・パッシブ 26
先進国株式・パッシブ 22
新興国株式・パッシブ 9
対象外 6
バランス・アクティブ 3
国内株大型・アクティブ 3
国内株小型・アクティブ 3
先進国株式・アクティブ 3
未設定 1
合計 105

※ 対象外はフィーレベルの算出対象外
※ 2017年10月4日時点
出所:モーニングスター作成

各カテゴリーともに平均を大幅に下回る

 次に、対象外6本と未設定1本を除く98本を対象として、候補ファンドのフィーレベルカテゴリー別の信託報酬の平均を算出し、所属するフィーレベルカテゴリー全体の平均と比較すると図表2の結果となった。

図表2:つみたてNISA候補ファンドのフィーレベルカテゴリー別平均コスト

フィーレベルカテゴリー つみたてNISA
候補ファンドの平均@
フィーレベル
カテゴリー平均A
差(@−A)
国内株大型・パッシブ 0.29 0.57 -0.28
先進国株式・パッシブ 0.35 0.63 -0.28
バランス・パッシブ 0.44 0.88 -0.45
新興国株式・パッシブ 0.51 0.78 -0.27
国内株大型・アクティブ 1.01 1.52 -0.51
バランス・アクティブ 1.06 1.54 -0.47
国内株小型・アクティブ 1.07 1.67 -0.61
先進国株式・アクティブ 1.53 1.77 -0.25

※2017年10月4日時点
出所:モーニングスター作成

 対象ファンドは、金融庁が掲げた基準を満たしているため、相対的に低コストであるのは当然であるが、各ファンドとも所属するカテゴリー平均を大幅に下回っていることが分かる。今後、つみたてNISAの開始とともに、ファンド選択の際の低コストに対する意識は一段と高まろう。つみたてNISA候補ファンドの平均値が、それぞれのカテゴリーにおける基準になっていくとみられる。

各カテゴリーの低コスト上位ファンドは?

 最後に、ファンド本数が20本以上ある「バランス・パッシブ」「国内株大型・パッシブ」「先進国株式・パッシブ」について、主な低コストファンドを挙げると以下となった(図表3参照)。これらのファンドは、つみたてNISAの中心的なファンドとして関心を集める可能性がある。

図表3:主要カテゴリーの主な低コストファンド

■バランス・パッシブ

ファンド名 信託報酬等(税込)
(%)
日本株式・Jリートバランスファンド 0.21
三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド 0.23
野村 6資産均等バランス 0.24
つみたて8資産均等バランス 0.24
つみたて4資産均等バランス 0.24
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) 0.24
iFree8資産バランス 0.24
三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)『愛称:マイパッケージ』 0.24

■国内株大型・パッシブ

ファンド名 信託報酬等(税込)
(%)
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスF 0.17
野村 つみたて日本株投信 0.18
Smart-i 日経225インデックス 0.18
Smart-i TOPIXインデックス 0.18
eMAXIS Slim国内株式インデックス 0.18
iFreeTOPIXインデックス 0.18
iFree日経225インデックス 0.18

■先進国株式・パッシブ

ファンド名 信託報酬等(税込)
(%)
楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.17
野村 つみたて外国株投信 0.21
iFree外国株式インデックス(H有) 0.21
eMAXIS Slim先進国株式インデックス 0.21
iFree外国株式インデックス(為替ヘッジなし) 0.21
Smart-i 先進国株式インデックス 0.22
つみたて先進国株式(為替H有) 0.22
つみたて先進国株式 0.22
ニッセイ 外国株式インデックスファンド 0.22

※2017年10月4日時点
出所:モーニングスター作成

 なお、「新興国株式・パッシブ」では「Smart−i 新興国株式インデックス」「つみたて新興国株式」「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」「iFree新興国株式インデックス」の4本が信託報酬等(税込)0.37%でトップ。「バランス・アクティブ」では「たわらノーロード バランス(8資産均等型)」が同0.24%でトップ。「国内株大型・アクティブ」では「年金積立Jグロース」が同0.89%でトップ。「国内株小型・アクティブ」では、「ひふみプラス」と「ひふみ投信」が同1.06%でトップ、「先進国株式・アクティブ」では「セゾン 資産形成の達人ファンド」が同1.35%でトップとなった。

(武石 謙作)

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