fund_beginer fund_search fund_look



アナリストの視点(ファンド)

欧州株ファンドに注目、2017年はリターン、フローとも反転

2018-02-01

 2018年の世界株式市場は前年の勢いが継続して始まりました。1月の騰落率を見ると、米NYダウが+5.79%となったほか、日経平均株価は+1.46%、ドイツDAX指数は+2.10%。NYダウ、DAX指数が過去最高値を更新したほか、日経平均株価も91年11月以来、約26年ぶりに2万4,000円台に乗せました。新興国株式も軒並み高で、ロシアRTS指数は同+11.08%となったほか、インドSENSEX指数も過去最高値を更新しました。

 2017年の国内ファンド(※)のパフォーマンスをカテゴリー別にみると、世界的な株高を背景に、国内株式型、国際株式型ともに全カテゴリーがプラスのリターンとなりました。国内株式型では小型株に投資するカテゴリーの高パフォーマンスが際立ちました。今回は、国際株式型について見ていきます。

(※)国内公募追加型株式投資信託(確定拠出年金及びファンドラップ専用、ETF等含む)

2017年、先進国株式に投資するカテゴリーでは欧州がリターントップ

 国際株式に投資する11カテゴリー(為替ヘッジなし)の2017年のリターンを見ると、「国際株式・インド」が37.75%、「国際株式・中国」が35.93%で2位、「国際株式・エマージング・複数国」が26.02%で3位と新興国株式に投資するカテゴリーが上位を占めました(図表1)。中国株式に投資するカテゴリーの好調が継続している点や、モディ首相の経済対策を背景に株価指数が上昇したインド株式に投資するカテゴリーが好調であることは、これまでにも伝えられており、特段驚きはありません。

図表1:国際株式型(為替ヘッジなし)のトータルリターン(2016年・2017年)

図表1:国際株式型(為替ヘッジなし)のトータルリターン(2016年・2017年)

※ 2017年12月末時点
※ モーニングスターインデックス(単純)に基づく
出所:モーニングスター作成

 先進国株に投資するカテゴリーでは、やや意外感がありました。トランプ米大統領の経済政策への期待感から米NYダウの過去最高値更新が続いたにもかかわらず、「国際株式・北米」が12.17%で下から2番目となりました。一方、「国際株式・欧州」が21.88%と先進国株式に投資するカテゴリー中でトップとなりました。確かに、欧州株式市場でもDAX指数が過去最高値を更新しましたが、日米ほどのインパクトはありませんでした。

 「国際株式・欧州」を見てみると、昨年から状況が変わっていることが分かります。リターンは2016年の▲7.74%(国際株式型・為替ヘッジなしの11カテゴリー中最下位)から2017年に急反発しました。

欧州株に投資するカテゴリーは2017年下期から資金流入超に

 資金流出入の面からも、反転ぶりがうかがえます。欧州の2016年以降の資金流出入の状況を見ると、2017年の後半から流入超過に転じています(図表2)。月次ベースでみても、2016年初から2017年6月まで一貫して流出が続いていましたが、同7月に流入に転じて以降は、流入が続いています。欧州株式市場は、2016年にBrexit(英国のEU離脱)など欧州連合の先行きに対する不透明感が重しとなったことありますが、2017年後半から見直す動きが強まっているといえそうです。

図表2:「国際株式・欧州」の資金流出入推移(2016年〜2017年)

図表2:「国際株式・欧州」の資金流出入推移(2016年〜2017年)

出所:モーニングスター作成

 そこで、「国内株式・欧州(為替ヘッジなし)」に属するファンドのうち、2017年12月末時点で5ツ星のファンド4本と、4ツ星のうち過去3年間のリターン(年率)が上位のファンド(6本)の合計10ファンドを取り上げました。欧州を見直す動きが広がれば、関心を集めそうです。

図表3:主な高レーティングの欧州株式型ファンド

ファンド名 3年リターン(年率・%) レーティング
スイス株式ファンド 15.17 ★★★★★
フランス株式ファンド 11.75 ★★★★★
HSBC ユーロランド中小型株式オープン 10.86 ★★★★★
フィデリティ・欧州中小型株・オープンBコース(為替ヘッジなし) 12.41 ★★★★★
フィデリティ・欧州株・ファンド 9.98 ★★★★
フィデリティ・ヨーロッパ株式・ファンド 9.91 ★★★★
オランダ株式ファンド 9.28 ★★★★
イタリア株式ファンド 9.17 ★★★★
ノムラ THE EUROPE Bコース 7.10 ★★★★
ダイワ・スイス高配当株ツインα(毎月分配型) 6.17 ★★★★

※ 2017年12月末時点
出所:モーニングスター作成

(武石 謙作)

「アナリストの視点」よく読まれている記事(過去1週間)

アナリストの視点はRSSでも配信しています

バックナンバー