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アナリストの視点(ファンド)

10年間で初の9カ月連続流出超過、毎月分配型の存在感低下が浮き彫りに

2018-03-01

 2000年代から始まった毎月決算型ブームが、長期での資産形成を意識した投資家の増加を受けて下火となりつつあります。2017年に入ってから、圧倒的な純資産総額シェアを獲得していた毎月決算型が年1回決算型に逆転されたほか、ハイイールド債券や国際REIT(不動産投資信託)などを主要投資対象として高い分配金を支払っていたファンドが相次いで分配金を引き下げたことなどを見ても、毎月分配型は大きな転換期を迎えていると言えます。

 2018年1月末時点の国内ファンド(※1)の純資金流入額を決算回数別に見ると、年1回決算型が1兆3,531億円、年2回決算型が5,353億円、四半期決算型が716億円、隔月決算型が669億円の純資金流入となり、毎月決算型のみが3,100億円の純資金流出となりました。毎月決算型は、2017年5月から9カ月連続で流出超過となりましたが、これは2007年から2018年1月までの約10年間で初めてのことです。

※1. 国内公募追加型投資信託(確定拠出年金及びファンドラップ向け、ETF含む)

毎月分配型は2017年に1兆4,800億円超の流出超過

 では、同期間の毎月分配型及び年1回決算型の純資金流出入額の推移を見ていきましょう(図表参照)。2008年から2014年までは、年1回決算型の2倍以上もの資金が毎月分配型に流入し、特に2010年の1年間では、7兆3,675億円もの資金が流入しました。2015年と2016年は、毎月決算型、年1回決算型ともに純資金流入となっているものの、純資金流入額では年1回決算型が毎月決算型を上回る結果となりました。さらに、2017年は、年初来で毎月分配型が1兆4,817億円の流出超過、年1回決算型が7兆8,441億円の流入超過となり、投資家にとって毎月分配型の存在感が低下していることが浮き彫りとなりました。

図表:過去10年間の毎月分配型及び年1回決算型の純資金流出入額

図表:過去10年間の毎月分配型及び年1回決算型の純資金流出入額

※ 2008年から2018年1月まで
出所:モーニングスター作成

 2018年には、つみたてNISAが始まりました。つみたてNISA対象ファンドは、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなどの条件があります。中長期的な視点での資産形成に対する意識が高まる中で、今後、決算頻度が多いファンドよりも少ないファンドのほうがより投資家の注目を集めそうです。

(武石 謙作)

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