fund_beginer fund_search fund_look



アナリストの視点(ファンド)

日経平均下落時には日経225連動型ファンドに着目!?

2018-04-05

 日経平均株価の動きが冴えません。2018年に入って1月こそ上昇しましたが、2月には前月末比▲4.46%、3月も同▲2.78%と続落し、年初の2万3,000円台半ばに対して、足元では2万1,000円台半ばで推移しています。

 2月以降の株価調整のきっかけは、2月上旬に発表された米1月雇用統計でした。雇用統計を受けてFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げペースが加速するとの観測から米国株が急落し、日経平均株価も2月5−6日の2日間で1,600円以上も下落しました。3月以降は、米中貿易摩擦に対する警戒感が広がっています。トランプ米政権が、中国の知的財産権侵害に対する大規模な制裁関税を課す方針を示して以降、両国の貿易を巡る攻防が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念が拭えません。

資金流入額ランキングで日経225連動型が上位

 さて、2月の急落時はもとより、日経平均の低調推移が続く3月においても、国内株式に投資するファンドからは資金が流出したと思われますが、実際は反対の結果となりました。国内ファンド(確定拠出年金及びファンドラップ専用含む、ETF除く)の純資金流出入の動向をモーニングスターの類似ファンド分類別にみると、2月は流入額上位10位のうち国内株式に投資する4分類が、3月も3分類がランクインしました。中でも注目したいのが「日経225連動型」で、日経平均株価が急落した2月の純資金流入額は1,276億円と前月比で約3.5倍に急増、3月は同26.2%減の941億円と急増した前月からは減少したものの流入が続き、2、3月ともに第2位となりました。

図表1:純資金流入額上位10分類(2018年3月)

図表1:純資金流入額上位10分類(2018年3月)

※ 純資金流出入額はモーニングスター推計値
出所:モーニングスター作成

日経平均株価と日経225連動型の関係は?

 日経平均株価と日経225連動型ファンドの動きにはどのような関係があるのでしょうか。2016年1月以降の日経平均株価の騰落率と日経225連動型ファンドへの資金流出入動向の関係をみてみます。同期間に日経平均株価が前月末比で4%以上変動した月は10カ月ありました。下落した4カ月は全ての月で資金が流入し、そのうち2016年1月と2018年2月は流入額が1,000億円超となるなど概ね高水準となりました。反対に日経平均株価が4%以上上昇した月は6カ月ありますが、そのうち5カ月で資金が流出し、2016年11月と12月は1,000億円超の流出となりました。

図表2:日経平均株価の騰落率と日経225連動型ファンドへの純資金流出入額

図表2:日経平均株価の騰落率と日経225連動型ファンドへの純資金流出入額

※ 2016年1月〜2018年3月の期間中、日経平均株価の騰落率が4%超の10カ月が対象
出所:モーニングスター作成

 以上のことから、日経平均株価の騰落率と日経225連動型ファンドへの資金流出入には反対の動きをする傾向があるようです。日経平均株価の下落に一服感が見られた段階で買い戻す動きが向かうほか、割安感から新規に買いを入れる動きもあるとみられます。反対に、日経平均株価の上昇率が高い局面では利益を確定する売りが出やすいとみられます。

 米政権は4月3日、中国に対する制裁関税の原案を発表しました。中国政府も4日、米国産の農産物などに対する報復関税を発表するなど、米中貿易摩擦を巡る状況は悪化する一方です。4日の米国株式市場でNYダウは、米中貿易摩擦への警戒から一時500ドル超下落しました。過度な警戒が後退したことから最終的には上昇し、それを受けた5日の日経平均株価も上昇して始まっています。ただ、日米株式市場が米中貿易摩擦に敏感に反応する展開は当面続きそうです。国内でも内閣支持率の下落が株式市場の重しとなっています。いわば内憂外患の状況で、日経平均株価にはもう一段下落する恐れがあります。日経平均株価の下落時には日経225連動型ファンドを意識したいものです。

(武石 謙作)

「アナリストの視点」よく読まれている記事(過去1週間)

アナリストの視点はRSSでも配信しています

バックナンバー