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アナリストの視点(ファンド)

年1回決算型のシェア上昇継続、隔月決算型は対前年比で残高が急増

2018-09-27

 長期での資産形成を意識した投資家の増加を背景に、この1、2年間で、毎月分配型ファンドを取り巻く環境が厳しくなっていることは既に知られていることですが、改めて、純資産額をベースに、一般的な国内ファンド(※1)の決算回数別シェアの推移を見ることで、傾向を確認したいと思います。

※1. 国内公募追加型株式ファンド(確定拠出年金及びファンドラップ向け、ETF除く)

毎月決算型は大幅低下、年1回型、年2回型中心に他は上昇

 一般的な国内ファンドを対象に2014年から2018年までの各8月末時点の純資産額に占める決算回数別のシェアをみると、毎月決算型が一貫して低下する一方、年1回決算型と年2回決算型は一貫して上昇しました。以下の図表1は、2014年8月末時点と2018年8月末時点のシェアを比較したものです。毎月分配型で2018年8月末のシェアが2014年8月末比で26.4%と大幅に低下する一方、年1回決算型は17.8%、年2回決算型は7.9%上昇し、四半期決算型と隔月決算型でも小幅に上昇しています。

図表1:決算回数別シェアの推移(純資産額ベース、2014年8月と2018年8月の比較)

図表1:決算回数別シェアの推移(純資産額ベース、2014年8月と2018年8月の比較)

※ 確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く
出所:モーニングスター作成

純資産額の前年同月比伸び率では年1回、隔月型が高い

 次に、決算回数別に、2018年8月末時点における純資産額の前年同月(2017年8月末時点)に対する増加率を見ると以下(図表2)となりました。毎月決算型が21.8%減少した一方で、年1回決算型は37.7%、年2回決算型は31.7%と高い伸び率となりました。毎月分配型から年1回決算型、年2回決算型へのシフトが加速していることが確認できます。

図表2:決算回数別の純資産額伸び率(2018年8月末時点、対前年同月比)

図表2:決算回数別の純資産額伸び率(2018年8月末時点、対前年同月比)

※ 確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く
出所:モーニングスター作成

 参考までに、年1回決算型で2018年8月末までの1年間の資金流入額が上位の5ファンドを挙げると以下(図表3)となりました。

図表3:年1回決算型の純資金流入額上位5ファンド

ファンド名 カテゴリー名 流入額
(百万円)
純資産額
(百万円)
総合レーティング
ひふみプラス 国内小型グロース 334,451 640,062 ★★★★
モビリティ・イノベーション・ファンド 国際株式・グローバル・含む日本(F) 312,536 289,365 -
新興国ハイクオリティ成長株式ファンド 国際株式・エマージング・複数国(F) 265,820 252,367 -
次世代通信関連 世界株式戦略ファンド 国際株式・グローバル・含む日本(F) 198,462 204,666 -
グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし) 国際株式・グローバル・含む日本(F) 167,114 387,964 -

※ カテゴリー、純資産額、総合レーティングは2018年8月末時点
※ 確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETF除く
※ (F)為替ヘッジなし
出所:モーニングスター作成

 なお、図表2の純資産額の伸び率では、隔月決算型の伸び率の高さ(38.6%)も目を引きます。隔月決算型は2018年8月末時点の全体に占めるシェアが1.7%に留まりますが、直近増加傾向が強まっています。2017年の新規設定はありませんでしたが、2018年には8月末までにすでに14本が設定されています。毎月分配型に対する見方が厳しくなる中でも、生活資金など向けに、定期的に一定額の分配金を求める投資家のニーズはあり、隔月決算型に対する関心が高まっていると思われます。14本のうち12本は奇数月決算であり、偶数月に支給される年金を補完する側面が求められていることが窺われます。

(武石 謙作)

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