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アナリストの視点(ファンド)

投信保有期間一段と伸びる、“長期投資派”注目のタイプは?

2018-12-10

 バランス型ファンドのシェアが拡大基調にある。国内投信市場におけるバランス型ファンドの純資産残高は2018年11月末時点で7兆5,006億円、シェアは14.84%となっており、それぞれ5年前の4兆607億円、7.97%から大幅に拡大している(図表1参照)。モーニングスターの大分類別にシェアの順位で見ると、バランス型は国際株式型(シェア30.03%)、国際債券型(同21.83%)、国内株式型(同16.96%)に次いで第4位であり、第3位の国内株式型までシェアで見ると2%程度まで迫っている。

 ちなみに、2013年11月末時点の順位はバランス型が第5位で、第4位には国際REIT型が位置していたが、市況の悪化と毎月分配型からの純資金流出で残高が減少する中、過去5年間でバランス型が逆転した格好となっている。

図表1:バランス型ファンドの純資産残高・シェアの推移

図表1:バランス型ファンドの純資産残高・シェアの推移

※ 国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用ファンド、ファンドラップ専用ファンド、ETF除く)のうち、モーニングスター大分類バランス型に属するファンドが対象
※ 期間:2013年11月末〜2018年11月末
出所:モーニングスター作成

平均保有期間、バランス型がトップに

 バランス型ファンドの市場が拡大している背景としては、2014年のNISA(少額投資非課税制度)開始、2017年のiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入対象者拡大、2018年のつみたてNISA開始などが追い風となり、投資初心者でも運用がしやすいバランス型への注目が高まったことがある。いずれの制度も長期投資を前提としており、実際にバランス型ファンドが長期で保有する投資手段として選ばれていることを示すデータとして、平均保有期間を見てみよう。

 ここでの平均保有年数とは、純資産総額を解約額(1年間の累計)で割ることにより推計した値だ。モーニングスターの大分類別に2018年10月末時点の平均保有期間を見ると、バランス型は4.6年と2014年10月の3.3年から長期化している(図表2参照)。また、他の大分類と比べても、3.7年で第2位となっている国際債券型を大きく上回り、10の大分類中でトップと、長期保有の主要なタイプとなっていることが分かる。ちなみに全ファンドの平均保有期間は2014年10月末の2.3年から2018年10月末の3.0年まで伸びているが、それに比べてもバランス型は相対的に長期となっている。

図表2:モーニングスター大分類別の平均保有期間

図表2:モーニングスター大分類別の平均保有期間

※ 国内公募追加型株式投信(確定拠出年金専用ファンド、ファンドラップ専用ファンド、ETF除く)が対象
※ 純資産総額は各月末までの過去1年間の平均(期初と期末の平均)、解約額は各月末までの過去1年間の合計
※ 平均保有年数=上記で計算の純資産総額÷上記で計算の解約額
出所:モーニングスター作成

 なお、バランス型ファンドを投信協会の分類に基づきアクティブとパッシブで分けると、純資産残高ベースではアクティブが9割以上を占めており、パッシブの存在感は大きくない。もっとも、近年は信託報酬が低いパッシブファンドが相次ぎ設定されており、特に長期で保有するのであればコストがいっそう重要となることから注目だ。2018年11月末時点でパッシブの信託報酬等(税込)の平均は0.56%と、アクティブ平均の1.38%の半分以下となっている。パッシブの最安水準は「ニッセイ・インデックスバランスF(4資産均等)」、「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」などが0.17%で並んでおり、激しいコスト競争を繰り広げている。

(坂本 浩明)

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