投資信託への資金流出入速報(月一回更新)

投信、4カ月ぶりの流入超 先進国株式と日経225連動型を中心に3,700億円−2019年5月推計資金流出入

2019-06-04

 モーニングスターの独自推計によると、2019年5月の国内追加型株式ファンド(ETF除く)の資金フローは3,733億円の純資金流入超過(以下、流入超)となった。4月まで3カ月間連続で純資金流出超過(以下、流出超)となっていたが、4カ月ぶりに資金流入が資金流出を上回る流入超へ転換し、流入額でみると2018年10月以来7カ月ぶりの流入規模となった。

 この流入超の要因として挙げられるのが、先進国株式型と日経225連動型の流入超である。大分類別でみると、「国際株式型」、「国内株式型」は、それぞれ1,357億円、669億円といずれも大幅な流入超となっており、投信全体の流入超を形成したが、それぞれを分解してみると、各大分類内では対比構造がみられた。

 「国際株式型」の中では、「国際株式・グローバル・含む日本(F)」や「国際株式・北米(F)」など先進国を主な投資対象とするモーニングスターカテゴリーが合計で1,700億円の流入超となる中、「国際株式・エマージング・複数国(F)」や「国際株式・インド(F)」など新興国へ投資するカテゴリーは合計で342億円の流出超となった。「国内株式型」の中では、日経225連動型を中心に国内大型株式へ投資するカテゴリーがすべて流入超で、合計流入額は861億円となる中、「国内小型グロース」など日本の中小型銘柄へ投資するカテゴリーは全て流出超で、合計流出額は192億円となった。

 全体的にみて4月までの3カ月間で多額の流出超が続いていたカテゴリーに資金が戻り始めている。5月に日経平均株価やNYダウ平均株価が下落し、国内では中小型株と比較し日経225連動型、海外では新興国と比較し先進国株が選好され基準価額の安値で拾おうとする動きが流入超に繋がったと考えられる。先進国株式型と日経225連動型の流出入は投信全体の資金フローに与える影響も大きいため、今後も両者の資金フローにも注視したい。

(図表)先進国株式型と日経225連動型の純資金流出入額推移

(図表)先進国株式型と日経225連動型の純資金流出入額推移

出所:モーニングスター
※期間:2009年6月〜2019年5月(月次、2019年5月は推計値)
※国内公募追加型株式ファンド(ETF除く)を対象
※「先進国株式型」=モーニングスターカテゴリー「国際株式グローバル・除く日本(F)」、「同(H)」、「国際株式グローバル・含む日本(F)」、「同(H)」、「国際株式・北米(F)」、「同(H)」、「国際株式・欧州(F)」、「同(H)」、「国際株式・オセアニア(F)」、「同(H)」の合計

 個別ファンドでは、ティー・ロウ・プライス・ジャパンが運用する「ティー・ロウ・プライス 世界厳選成長株式B(資産・H無)」が387億円の流入超で流入額第1位となった。同社は5月より国内公募投信に本格参入し、委託会社として設定する国内公募投信はこれが初となる。当ファンドは、世界各国の株式の中で成長性が高いと判断される企業の株式を中心に投資を行う、2019年5月28日に設定されたシリーズの1つで、シリーズ4本中3本が上位25位にランクインした。なお、当月に設定されたファンドが当月のトップ10に入るのは2019年1月以来。

 その他「先進国ハイクオリティ成長株式F(H無)」など、ファンド名に「成長株」を含むファンドが計5本入り、株式市況が下向きとなる中で相対的に成長性が期待できるとする銘柄へ投資するファンドへ資金が向かったと考えられる。他方、先月まで複数上位に入っていた医療・医薬関連銘柄はトップ25ランキングから姿を消した。流出上位にはアジア新興国やインドの株式に投資するファンドが上位に名を連ね先進国株式に投資するファンドとの明暗が分かれた。

※資金流出入の詳細は以下のPDFをご覧ください

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