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ファンドニュース

野村アセットマネジメント、エイト証券を傘下に入れ資産形成層向けに「Funds−i」を直接販売

2018/04/18 11:10

 野村アセットマネジメントは、投資一任型ロボ・アドバイザーのサービスを提供するフィンテック企業であるエイト証券の発行済み株式数の過半数を取得し傘下に加えた。同時に、エイト証券の親会社である香港の金融持ち株会社エイト・リミテッドにも出資し、同グループとの提携を開始する。今後は、エイト証券が持つ開発チームとともに、モバイルアプリを活用した投信ビジネスを展開する。今後の展望について、投資信託営業部ダイレクト・マーケティング企画グループ グループリーダーの石渡寛利氏(写真:左)、総合企画部長の野田聡氏(写真:右)、エイト証券取締役CMOの佐伯進氏(写真:中央)に聞いた。
 
 ――今回の買収に至った経緯は?
 
石渡 一昨年から直販の検討を行ってきた。若年層、資産形成層に投信の利用を促すにはどうすればよいかという課題を考える中、直接お客さまとの接点を持たない運用会社では、その声やニーズをビジネスに反映させるには限界があると痛感していた。
 
 当社もかつてコールセンターを中心とした直販に取り組んだことがあり、今回も「直販の復活か?」との質問を頂くことがある。当時と比較して現在は、スマートフォンも普及し、従来とは全く異なるアプローチで販売チャネルを展開することができるようになっている。「復活」ではなく「新たなビジネスへの取り組み」という位置づけである。
 
 昨年4月に設置したブランド戦略推進部で直販の準備を始めた。ちょうどそこへ、パートナーを求めていたエイト証券との出会いもあったため、システムを1から立ち上げるより、既にある基盤を活用した方が良いと判断し、今回の出資を決断した。
 
野田 スマホの普及やフィンテックの進展など、デジタルテクノロジーの進化のスピードは速い。資産形成層への投信普及というマーケティング戦略を考え、預貯金に眠っている1000兆円を動かそうと考えても、いざ、それが動いた時にその時代のテクノロジーに相応しいサービスが提供できなければ元も子もない。資産運用ビジネスが迎える次の時代に備え、お客さまに働きかけられるサービス基盤やノウハウの確保は、今からやっておくべきだと考えた。
 
 エイト・グループは、香港でオンライン証券ビジネスを展開しているが、顧客の大半は30代以下という若年層だ。資産形成層という新しい顧客を開拓する上で、良いパートナーを得たと思っている。
 
 ――具体的にどのようなサービスを提供する予定?
 
石渡 エイト・グループは、もともとE・トレード証券のメンバーが独立して立ち上げた会社なので、システム開発力が強い。国内ETFを使った投資一任サービス「クロエ」を提供しているが、これはスマホのアプリで完結するサービスだ。この優れたシステム開発力を活かして、当社のインデックスファンドシリーズ「Funds−i」を販売するアプリの開発を進めていく。
 
 今回の取り組みを通じて、これまでより直感的に、また手軽にお客様にファンドを購入して頂けるような流れを作っていきたい。投資を始めていない方々の意見を聞くと、投資信託は富裕層向けの商品という印象を強く持っているようだ。これまでも分かりやすい資料を作って、投資に対する理解を深めてもらう施策に取り組んできたが、せっかく興味を持ってもらっても、購入に結びつかないことも多かったと思う。運用会社が主体となった新しい投信販売の仕組みを活用し、これまでやってこなかったようなアプローチにチャレンジしたい。
 
佐伯 エイト証券を通じた「Funds−i」の取り扱いは、今年秋くらいに開始する予定だ。新聞広告など、従来型のやり方にとらわれず、例えばファッション雑誌などに広告を出してかっこいいと思ってもらうにはどうすればよいのか、あるいは、SNS等で人気のインフルエンサーとのコラボレーションができないかなど、柔軟な発想で「Funds−i」を広めたい。
 
 何がきっかけになって投資家が動くかは今後もわからない。特に若年層に対しては何かに特定することなく、幅広いチャレンジが必要だと思っている。
 
 「カスタマージャーニー」という用語があるが、興味を持ったきっかけ、興味・関心を深め、比較検討など、購入や保有に至るまでのステップを細かく分析して、広告の仕方やアプリを改善していく。エイト・グループの強みは、社内にSEやシステムクリエイターがいて機動的にシステムの改善ができることだ。金融系のアプリやシステム開発を専門にやってきた強みを活かし、幅広いお客様が使ってみたくなるUI(ユーザーインターフェイス)、UX(ユーザーエクスペリエンス)に優れたサービスを開発したい。
 
提供:モーニングスター社