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ファンドニュース



Jリートをコアとしたリート投資戦略、Jリートにアジアリートをミックス=三井住友アセットマネジメント

2019/01/31 10:20

 三井住友アセットマネジメントの株式運用グループ シニアファンドマネージャーの秋山悦朗氏(写真)は、2019年1月に開催された個人投資家向けセミナーで、「Jリートでの運用に、アジアリートを付加することで、よりバランスの良い運用が可能になる」と提案した。秋山氏の講演の要旨は以下の通り。
 
<魅力あるJリートに成長するアジアリートを加える>
 
 2018年は、Jリートが年間で11%上昇し、世界のリート市場でもっとも高いリターンをあげた。日本株は9.1%マイナスで、株式市場の価格が大きく変動する中で、リート市場は底堅く推移した。これは、Jリートに限らず、世界的にリート市場が株式市場をアウトパフォームした1年だったといえる。
 
 アジアのリートと世界のリートを比較すると、利回りでは、オーストラリア、シンガポールは5%を超えて高い利回りになる。また、香港とオーストラリア、シンガポールの負債比率は、非常に低いことがわかる。つまり、財務が健全である。財務の健全性が高く、利回りが高いことがアジアリートの特徴だ。
 
 そこで、魅力あるJリートに50%程度投資し、そして、50%程度をJリートにない魅力を持ったアジア・オセアニアリートに投資することを提案したい。
 
 Jリートの魅力は、不動産市場が非常に好調な点だ。一部では不動産価格が十分に上がったという見方もあるが、空室率は前回の好調時と同じくらいの2%程度まで下がっているものの、賃料は前回の水準と比べて低いままだ。これがポイントになる。今回は、息の長い景気回復局面にあり、かつ、不動産はリーマンショック後に保守的に運用されてきたため、市場が下がるにはまだ早いと思う。そして、日本の金融緩和政策が長引き、長期金利もゼロ近辺に低いことが、Jリートを魅力的に見せている。
 
 3つ目の魅力は、自助努力だ。2017年のJリートは、不動産市況が良かったにもかかわらずマイナスリターンになってしまった。この局面でJリートの経営者は努力の必要性を感じた。たとえば、自己投資口買い、資産の入替などをしている。不動産マーケットが盛り上がっているので、地方の物件を高く売却することも可能で入替がやりやすい環境になってもいる。
 
<アジアリートの魅力は成長性だけではない>
 
 一方、業績は良くても2017年のように需給で売られてしまうことがある。このリスクヘッジの意味でも、Jリートにない魅力があるアジアリートを組み入れていこうと考えたい。アジアの魅力は、人口が増えてインフレの国であることだ。日本は人口減少に直面し、やっとデフレから抜け出たところとは大きな違いだ。
 
 アジアは、人口増大によって経済が成長し、不動産市場が拡大している。ポイントは。中間所得層が爆発的に増えていることだ。働くオフィスが必要になり、住宅が必要となり、車・家具・家電などが欲しくなり、個人消費が盛り上がっていく。そして、商業施設ができると、それを支える物流施設が必要になり、そして、豊かになった人たちがラグジュアリーを求めるようになると、高級ショッピングモールが必要になる。また、旅行に行きたくなり、観光産業やホテルが必要になる。中間所得層の増大が不動産市場の成長を後押しする。このような好循環がある。国によってスピード感に差はあるが、Jリートにない成長性をアジアリートが持っている。
 
 また、Jリートが投資していないような不動産にもリートが投資しているというのも魅力だ。オーストラリアの農業リートや育児施設リートなどは日本にはない。そして、投資不動産の多様性の面でも魅力がある。シンガポールリートは、アジア、オセアニア、欧米の不動産にも投資している。シンガポールリートに投資することは、アジアのリート全体に投資するということにもなる。
 
<地域を分散することの重要性も強調したい>
 
 魅力あるJリートとアジアリートに選別投資する「Jリート・アジアミックス・オープン」は、東証REIT指数より良いリターンが上がっている。2017年にJリートがマイナスでもプラスのリターンを上げられ、中長期で安定したリターンをあげている。Jリートだけではなく、アジアの物件に広く投資するアジアリートを加えることは、地域分散のリスク管理にもなると思う。
 
 運用チームは、最初は全員東京にいたが、アジアリートの運用を深めるためシンガポールにも拠点を置いて、東京とシンガポールの拠点が連携して運用している。リート運用チームの合言葉は、ノーリート・ノーライフだ。人生の中で重要な資産形成に、ぜひ、リートの活用をご検討いただきたい。
提供:モーニングスター社

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