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国内市況ニュース



<相場の見方、歩き方>矛盾だらけに見える相場の流れも、いずれは統一―その時に備えよう(2)

2019/02/25 08:15

(1)からつづく
<強いミクロと弱いマクロ指標、どちらも正しい? >

 ここ数週間、数か月にわたって議論の的となっている世界の景気動向に関しても同様です。米国の株式市場は上昇9週目を迎えましたが、18年12月の小売売上高は前月比1.2%減と大きく低下し、2009年9月に記録した同2.2%減以来という9年ぶりの低い伸びを示しました。

 クリスマス商戦は近年にない活況ぶりが伝えられていたはずですが、実態はそれほどよくはなかったことがマクロ統計上では判明しました。

 しかしその直後に発表されたウォルマートの11月−1月の四半期決算はきわめて良好で、既存店売上高は前期比4.2%にも高まっています。これはウォルマートにとって10年ぶりの高い水準です。

 マクロデータで見られる9年ぶりの低い伸びと、個別の企業ベースで10年ぶりの高い伸び。その両者が混在しているのが現在のアメリカ経済で、市場参加者の判断が右に左に振れてしまうのも無理はありません。おそらくどちらも正しいのでしょう。

 今の史上最長の景気拡大局面は、これほどまでに一筋縄では行かないものです。まだら模様ですが、トータルで見れば景気は拡大し続けていることになります。

<景気敏感株とキャッシュリッチ企業が同時に買われる?! >

 その動きが端的に表れているのが景気敏感株の動きです。今週は景気敏感株を中心とした出遅れセクターの循環物色が鮮明になりました。先駆した半導体製造装置株や電子部品株の上昇が一段落して、その代わりに出遅れ気味の機械セクターや半導体部材メーカーの株価がしっかりと上昇に転じています。

 同じようにキャッシュ創出能力の高いJR東日本<9020>やJR東海<9022>、オリエンタルランド<4661>、そしてJT<2914>なども同じように買いの対象になりました。

 景気敏感株とキャッシュリッチ企業は、本来なら両立しないジャンルですが、それが現在は同時に物色される環境にあります。一方通行になりやすい地合いであると同時に、それだけ判断が分かれる地合いでもあるのです。まさに矛盾だらけの環境ですね。

 今は矛盾ばかりに見えるかもしれませんが、いずれそれらの流れはひとつの方向に統一されてゆくのでしょう。一日一日、マーケットに対する注意を怠らないよう心して臨みたいと思います。JSR<4185>、三浦工業<6005>、anfac<7035>、ウォンテッドリー<3991>、そしてメルカリ<4385>に注目しております。

 *おことわり この記事は、2019年2月24日にYahoo!ファイナンスで有料配信されたものです。

提供:モーニングスター社
(イメージ写真提供:123RF)