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新興国ニュース



<新興国eye>トルコ中銀、主要政策金利を3.25ポイント引き下げ―2会合連続大幅利下げ

2019/09/13 11:20

 トルコ中央銀行は12日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を現行の19.75%から市場予想を上回る3.25ポイントの大幅引き下げを実施し16.50%とすることを決めた。利下げは前回7月会合に続いて2会合連続。
 
 また、下げ幅も前回会合の4.25ポイントに次ぐ大幅利下げとなり、市場の大方の予想である2.5−3.0%をやや上回った。この結果、政策金利は1年3カ月ぶりの低水準となった。
 
 今回の会合は、エルドアン大統領が7月6日に解任したチェティンカヤ氏の後任に任命されたウイサル総裁の下で2回目の会合となる。
 
 これまで、中銀はインフレ抑制と急激なリラ安を阻止するため、18年5月23日の緊急会合で、4つの主要政策金利のうち、後期流動性貸出金利だけを13.50%から16.50%に引き上げ、さらに、同6月8日には唯一の政策金利として1週間物レポ金利を17.75%とした。その後も同9月には年初来で40%も急落したリラ安の進行を阻止するため、一気に24%に引き上げ、利上げ幅は計6.25ポイントに達した。しかし、同10月からインフレが減速し始めたことから金利据え置きに転じ、6月まで7会合連続で据え置いたが、前回7月会合で15年2月以来4年5カ月ぶりに利下げに踏み切った。利下げはこれで2会合連続となる。
 
 中銀は声明文で、大幅利下げを決めたことについて、「インフレの先行き見通しが引き続き改善している。また、通貨リラの安定とインフレ期待の改善、さらには緩やかな内需、これまでの金融引き締め政策のおかげで、コアインフレ率のディスインフレ(物価上昇率の鈍化)が続いている」とした上で、「19年末までにインフレ率が7月に発表した四半期インフレ報告書で示した予測値をやや下回る可能性が高い」と述べ、インフレが十分に抑制されており、今後もインフレの伸びが減速する見通しとなったことから大幅利下げを決めたとしている。また、「現在の金融政策スタンスはディスインフレの予測と合致するものだ」とも指摘した。
 
 今後の金融政策については、今回の会合でも、「ディスインフレの進行プロセスを維持することがソブリン債のリスク低下や長期金利の低下、そして力強い景気回復を実現させる上で重要だ」と利下げを継続する考えを示した。しかし、市場では当初、中銀は17%以下になるまで利下げが継続されると予想していたが、その水準を下回ったことから、今後、利下げがどこまで進むか注目される。
 
 トルコ統計局が3日発表した8月CPI(消費者物価指数、03年=100)は前年比15.01%上昇と、前月(7月)の16.65%上昇から伸びが急減速し、6月の15.72%上昇も下回り、18年5月(12.15%上昇)以来1年3カ月ぶりの低い伸びとなっている。市場予想の15.6%上昇も下回った。CPI伸び率は2月の19.67%上昇以降、7カ月連続で20%上昇を下回っている。
 
 政府が18年9月に発表したインフレ見通しでは、19年が15.9%上昇、20年は9.8%上昇、21年は6%上昇となっている。一方、トルコ中銀が7月31日に発表した最新の四半期インフレ報告書では19年末時点のインフレ率は中心値で13.9%上昇(レンジは11.5−16.3%上昇)、20年末は同8.2%上昇(5.2−11.2%上昇)、21年末は同5.4%上昇と、政府予想よりかなり低めになっている。
 
 次回の金融政策決定会合は10月24日に開かれる予定。
 
<関連銘柄>
 iS新興国<1362>、上場MSエマ<1681>
 
(イメージ写真提供:123RF)