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ファンドニュース



つみたてNISAが投信勢力図を書き換えへ、小さくとも侮れない資金積み上げ効果

2019/12/30 18:45

 つみたてNISAの口座総数は19年9月末に170万5900口座となった。既に、つみたてNISAを通じて買い付けられた投信の総額は9月末までに約2336億円に達している。9月末まで3カ月間の買い付け金額は約555億円に拡大した。株式投信の月間設定額2兆円〜3兆円に対して、つみたてNISAの買い付け額(1カ月平均で185億円程度)は1%にも満たない水準だが、毎月着実に買い付けが続く口座が拡大し続け、投信市場に着実に変化を与えている。つみたてNISA対象ファンドには、この1年間で純資産総額を大きく伸ばしたファンドが少なくない。

 19年11月末基準で、過去1年以上にわたって資金流入が継続しているファンドは195本(ETF・DC専用・SMA専用を除く全ファンド=4930本)。このうち、つみたてNISAに採用されているファンドは61本だ。つみたてNISAの対象ファンドが現在166本(ETFを除く)であるため、つみたてNISA対象ファンドの約37%が月次資金流入を1年以上継続していることになる。全ファンドに占める資金流入1年超継続ファンドの比率が約4%にとどまることと比較すると、つみたてNISAが個別ファンドに継続的な資金流入を促していることが良くわかる。

 1年超の資金流入が継続しているつみたてNISA対象ファンドの中で最大の残高になっているのは、セゾン投信の「セゾン バンガード・グローバルバランスファンド」の約1999億円。第2位が、ニッセイアセットマネジメントの「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」(約1531億円)、第3位がセゾン投信の「セゾン資産形成の達人ファンド」(約915億円)、第4位が三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」(約749億円)と続く。セゾン投信は、つみたてNISA制度にうまく乗って、ファンドの運用資産額の拡大に成功している。同様に、つみたてNISA対象商品で資産規模が大きなファンドを多く抱えるのは、ニッセイアセットマネジメントと三菱UFJ国際投信だ。

 個々のファンドの純資産残高の推移を振り返ると、「セゾン バンガード・グローバルバランスファンド」は1月4日の1536億円から1年間で残高は30%拡大。「セゾン資産形成の達人ファンド」は616億円から残高を49%拡大している。ともに、過去1年間のパフォーマンスも良好だったが、評価が定まりにくいアクティブファンドで、年30%を超える残高増を実現したのは、つみたてNISA対象ファンドに採用された効果が大きかったろう。

 また、インデックスファンドで残高を大幅に伸ばした「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」は1月4日の930億円から65%増、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」は262億円から1年で約2.86倍に伸びている。まさに、つみたてNISAの申し子ともいえるニッセイアセットマネジメントの<購入・換金手数料なし>シリーズ、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim」シリーズなどの低コスト・インデックスファンド・シリーズは、つみたてNISAの歴史が重なるにつれて存在感を増してきている。

 他にも、大和投資信託の「iFree」、楽天投信の「楽天・バンガード」、三井住友DSアセットの「DCつみたてNISA」、アセマネOneの「たわらノーロード」、SBIアセットの「雪だるま」、野村アセットの「野村つみたて」、農中全共連の「農中<パートナーズ>つみたて」、りそなの「Smart−i」などのインデックスファンド・シリーズが1年超の資金流入を継続している。残高上位のファンドと比較すると、残高の伸び率でやや遅れをとっている。各社がどのような巻き返しを図ってくるのか、2020年の注目点の1つだ。(図版は、つみたてNISAの3カ月ごとの買い付け総額の推移。データ出所:金融庁)