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ファンドニュース



20年相場波乱の幕開け―独立系投信「守り」の運用、キャッシュが左右

2020/01/11 15:00

 20年の国内株式市場は年初から米国とイランの対立を巡り乱高下する波乱の幕開けとなった。こうした中で改めて注目されるのが株式ファンドの「守り」の運用だ。

 下落局面への対策の一つとなるのがキャッシュ(現金)の保有。国内株式ファンドでは独立系投信でキャッシュ比率を変動させることでリスクを管理するファンドが目立つ。代表例は鎌倉投信が運用する「結い2101」だ。19年12月末時点でキャッシュの比率は36.5%に上る。同ファンドでは、12月末基準の月次報告書にてキャッシュ比率が高い理由を解説し、リスクを目標とする年率10%以内に抑制するためと、低流動性の株式への投資を可能にするためという2つの理由を挙げている。2点目の理由は、解約に対応するための資金を作るのに低流動性の株式を売却すると自身の売却で株価を押し下げてしまうため、その影響を軽減するためにキャッシュを保有するというものだ。

 こうした高水準のキャッシュの保有は、下落相場となった18年に奏功し、トータルリターンはモーニングスターカテゴリー「国内小型グロース」内67本中で第3位となった。もっとも19年は一転して株高に転換したことでキャッシュの保有は劣後要因となり、81本中第79位と下位に沈んだ。

 独立系のレオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみプラス」もキャッシュ比率が運用において重要なカギを握る。設定(12年5月)以降の推移を見ると、17年半ばに北朝鮮問題などで地政学リスクが高まる中で10%を超える水準まで引き上げたのをピークに、その後は低下傾向となり、直近の12月末時点では1.9%と低水準に維持している。19年は株高局面で概ねキャッシュ比率を低めに維持し、株高の恩恵を受けやすいポートフォリオとしていたことになる。

 また、同じく独立系のさわかみ投信が運用する「さわかみファンド」は従来10%程度で維持していたキャッシュ比率が12月末時点で7%を切っており、下落相場に備えキャッシュを一定程度保有しつつ株式の比率を増やしてパフォーマンス向上を図っている。

 なお、海外株式ファンドにも目を転じると、キャッシュを積極的に活用する代表的なファンドとして挙げられるのが「日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算コース)」だ。当ファンドの11月末時点のキャッシュ比率は10.9%と高く、キャッシュ以外にも金関連(金ETF・金関連株式)を13.0%保有しており、二重で「守り」の対策を講じる。投資先ファンドの過去1年のリターン(米ドルベース)は11.80%と、参考指数のMSCIワールドの15.37%に比べ劣後するものの、今後再びリスク回避局面となった際には注目を集めそうだ。