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ファンドニュース

長期投資に日本小型株アクティブファンドを! 過去10年トータルリターン上位を独占

2020/01/23 19:45

 長期の投資対象として最も魅力的な運用対象として真っ先にイメージされるのは、「米国株式」ではないだろうか。しかし、19年12月末現在で、国内投信の過去10年間の年率トータルリターンを調べると、トップ20にランキングされたのは全て国内小型株で運用するアクティブファンドだった。長期での資産形成が注目される中、長期にわたる運用実績を残しているファンドに、改めて注目したい。

 米国株式は過去50年間(1970年1月1日〜2019年12月31日)のS&P500(配当込み)の年率平均成長率が10.59%になる(1ドルを投資していると153.73ドルに成長)。この良好なパフォーマンスを背景に、資産形成は「S&P500」をコア(中核)に置くべきという議論もあるほどだ。

 しかし、実際に過去10年間で、最も良いパフォーマンスをあげた国内ファンドは、図表で示す通り、国内小型株で運用するアクティブファンドだった。国内公募投信で10年以上の運用実績のあるファンドは1464本(ETF、DC・SMA専用商品を除く)だ。

 運用成績でトップの「DIAM 新興市場日本株ファンド」(設定・運用はアセットマネジメントOne)は、10年(年率)トータルリターンが27.02%になる。この10年間は、リーマン・ショック(2008年)の底値から株価が出直り、19年末には日経平均株価が1990年以来29年ぶりの高値に進む株高の時代だった。その流れをうまく捉え、かつ、優れた銘柄選択によって市場平均を上回る運用成績を残してきたといえる。

 ちなみに、同期間の外国株(国際株式型)のパフォーマンストップは「米国NASDAQオープンBコース」(野村アセットマネジメント)で16.34%。国内小型株ファンドでランキング第20位に位置する「(日本株セレクト・オープン)日本・小型株(愛称:日本新世紀)」(三菱UFJ国際投信)の16.68%をも下回る。この期間の為替は、2009年末が1ドル=93.11円、2019年末が108.61円と円安に進んだため、為替は米国株投資にプラスに作用したはずであるにもかかわらず、トータルリターンで日本小型株に適わなかったことになる。

 たしかに、過去10年間は、日本では12年12月にスタートした第2次安倍政権が掲げたアベノミクスによって、金融緩和や財政出動が大胆に行われたことから、日本の企業にとっては追い風といえる期間にあたる。ただ、日本の経済成長率は13年こそ年率2%になったが、その後は1%前後の低い成長にとどまっている。この間の米国GDP成長率は1.5%〜2.9%と日本と比較して高い成長率を示していた。経済全体の成長率では劣っているにも関わらず、国内ファンドのパフォーマンスでは米国を超える成績をあげた。

 今後、日本の経済成長率は年0.5%の低成長が見通される(IMFの予想)が、米国も1.6%〜1.7%とこれまでより低い成長率見通しになっている。過去の米国株投資は10%程度の高いパフォーマンスを残したが、このパフォーマンスが維持できるかは定かではない。地元の運用者が、企業調査の結果、比較優位性のある銘柄を選んで投資するファンドのパフォーマンスが優れた成績であることを、改めて評価したい。(図表は、10年トータルリターン(年率)ランキング。2019年12月末現在)