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ファンドニュース



ヘッジファンド型投信コロナ危機で健闘も…長期優良は選択肢少なく

2020/03/24 22:20

 ヘッジファンド型の投信が3月のコロナ危機においても持ち前の「下落耐性」を発揮している。国内公募追型株式投信のうちモーニングスターカテゴリー「ヘッジファンド」に属するファンドの3月のリターン(23日まで)は平均で▲2.76%と、小幅なマイナスにとどめた。

 3月は、国内投信全ファンドのリターン平均が▲17.55%と大幅マイナスで、且つカテゴリー別の平均リターンではブル・ベア型除く70カテゴリーが全てマイナスとなるほぼ全面安の状況。こうした中で、下落率を3%以内に収めたのは国内債券や為替ヘッジ付きの外国債券の一部のカテゴリーなど6カテゴリーしかなかったが、「ヘッジファンド」もその一つとなっている。

 ヘッジファンド型の投信の多くは絶対収益型と呼ばれ、相場の下落局面においてもプラスのリターン達成を運用目標とする。3月にプラスのリターンを上げたのは86本中14本あるが、純資産残高が10億円以上のファンドに限ると、「ノムラ・グローバルトレンド(円コース)年2回決算型」、「ロボット戦略 世界分散ファンド」、「AI日本株式オープン(絶対収益追求型)」、「あい・パワーファンド」の4ファンドしかない。もっとも、4本のうち3本は運用期間5年未満で、唯一5年以上の実績がある「ノムラ・グローバルトレンド(円コース)年2回決算型」についても、2月末までの過去5年間のリターン(年率)は▲3.05%、カテゴリー内で36本中第34位と低迷している。

 下落局面で強みを発揮することが期待されるヘッジファンドだが、流動性が低い資産に投資するケースもあることから、市場の変動局面で持ちこたえた実績があるかは注意が必要だ。そうした意味では、今回のコロナ危機だけでなく、過去の危機を乗り越えてきたかを見る上で中長期の運用実績があるファンドを選ぶことがより重要となる。

 候補となるファンドは非常に限られるが、その中で「大和住銀 ジャパン・スペシャルニュートラル・コース(ヘッジあり)」は残高が10億円未満にとどまるものの、設定は02年1月と、10年以上の運用実績がある数少ないヘッジファンド型投信の一つだ。今回のコロナ危機でのパフォーマンスを見ると、3月のリターンは▲3.33%と下げを抑制。リーマン・ショックがあった08年はカテゴリー平均が▲12.59%と二ケタのマイナスリターンとなる中で、▲2.31%と底堅いパフォーマンスを残した。20年2月末までの過去10年間の年率リターンは0.80%と、プラスを維持している。

 リーマン・ショックは経験していないものの、「AR国内バリュー株式ファンド」も設定が11年11月とヘッジファンド型投信の中では比較的長い。3月のリターンは▲1.86%と相対的に良好。20年2月末までの過去5年間の年率リターンは2.19%、カテゴリー内では36本中第7位となっている。

 下落局面への対応手段としてヘッジファンドが今後注目される可能性があるものの、長期の資産形成の中心となる資産ではない点には留意が必要。あくまでも分散投資の一つとして位置付け、投資比率も少なくするようにしたい。