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ファンドニュース

「円奏会(毎月決算型)」、3月は設定来最大の純資金流出となる可能性も、国内債券のキャッシュ化響く

2020/03/24 22:55

 3月に入って「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)」からの資金流出が目立っている。23日までの純資金流出入は100億円の純資金流出(モーニングスター推計値)。18年1月以来26カ月ぶりの純資金流出となり、かつ、設定(12年11月)来の最大の純資金流出であった17年12月の40億円を大幅に上回る流出となる可能性がある。

 同ファンドは低リスク運用に特徴がある。資産配分は、国内債券70%、国内株式15%、国内REIT15%と債券の比率を高めた配分を基本とし、基準価額の変動リスクが高まった場合には、株式とREITの比率を引き下げる一方、短期金融資産等を保有して一段とリスクの抑制を図る。また、国内資産にのみ投資するため為替変動リスクもない。リスクを考慮したリターンであるシャープレシオを見ると、20年2月末時点の過去5年間は0.73と、モーニングスターカテゴリー「安定成長」平均(0.18)を0.55上回り、カテゴリー210本中トップ。同月末時点の過去5年間のトータルリターン(年率)が1.74%とカテゴリー内で上位31%(220本中第68位)であることを照らし合わせると、低リスクが高水準のシャープレシオに繋がっていることがわかる。

 同ファンドの純資金流出入を見ると、設定から20年2月までの88カ月中85カ月で純資金流入と資金流入傾向が強い。純資金流出となった3カ月の日経平均株価はいずれも上昇。一方、日経平均株価が前月末比10.45%と大きく下落した18年12月、同9.63%下落した16年6月、同9.12%下落した18年10月にはそれぞれ170億円、248億円、122億円の純資金流入となるなど、低リスク運用を背景に、株価下落時にも資金が流入してきた。

 3月の流出は、新型コロナウイルスの拡大を受けた国内株式市場とREIT市場の急落(23日時点で日経平均株価は前月末比20.13%、東証REIT指数は同35.41%の下落)に加えて、支えとなるはずの国内債券にも売り圧力が高まったことが嫌気されたと見られる。同社が3月23日に作成した同ファンドの「足元の運用状況と今後の見通し」によると、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、株式やREITなどのリスク資産においてリスク回避のキャッシュ化の動きが見られていたが、3月中旬以降は国内債券市場にもキャッシュ化が波及したという。同資料では、海外投資家による持ち高解消の動きに加え、年度末決算を控えた国内投資家が株価下落による損失を補うために利益確定の債券売却を進めたと分析している。

 同ファンドでは、3月10日に国内株式と国内REITの配分比率引き下げのシグナルが出たこと受けて、国内株式と国内REITの比率を引き下げて短期金融資産等の比率を引き上げると同時に、国内債券の比率も引き上げ、23日時点の資産配分比率は、国内債券74.00%、国内株式9.87%、国内REIT7.96%、短期金融資産等8.17%となっている。