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ファンドニュース



「テンバガー・ハンター」初の銘柄開示−カリスマの愛弟子運用、大型成長株ブームで異彩?

2020/05/26 18:10

 世界の株式を対象に株価10倍が期待される銘柄に投資する「フィデリティ・世界割安成長株投信」(愛称:テンバガー・ハンター)の設定後初の月次運用報告書(4月末時点)がこのほど公開された。

 組入上位は米医療保険の『アンセム』(組入比率3.0%)、米消費者金融の『シンクロニー・ファイナンシャル』(同2.9%)、『伊藤忠商事』(同2.7%)などと、日本の銘柄を除くと国内投資家には馴染みのない銘柄も目立つ。組入銘柄の平均時価総額は274億ドル(約2.9兆円)で、参考指数であるMSCIワールドの2276億ドルの約8分の1と、中小型株を中心に組み入れるポートフォリオだ。
 
 外国株式ファンドでは足元、アルファベット(グーグル)、アマゾン、フェイスブック、アップルにマイクロソフトを加えた「GAFA+M」などの大型グロース(成長)株を上位に組み入れるファンドがパフォーマンスも投資家の人気も高いが、「テンバガー・ハンター」はこうした大型グロース株ファンドとは一線を画し、成長性だけでなく割安度も重視している点が特徴。予想PER(株価収益率)は10.5倍と、参考指数の18.6倍を大きく下回る。

 ファンドマネジャーはフィデリティ・インベスメンツのジョエル・ティリングハスト氏だ。カリスマ投資家ピーター・リンチ氏の愛弟子と言われる。ティリングハスト氏が設定来で運用し、米国で30年以上の運用実績がある米国株式ファンドの「フィデリティ・ロープライス・ストック・ファンド」の累積リターンは1989年12月末以降で約35倍になった。同期間にS&P500種株価指数は約16倍なので、市場平均を凌駕している。米モーニングスターでは中型バリュー(割安)株のカテゴリーに属しており、直近では逆風が吹く中小型・割安株のスタイルも長期で見れば良好なパフォーマンスを達成できることを示している。

 翻って、運用が始まったばかりの「テンバガー・ハンター」はコロナ危機を受けて株価が底入れするタイミングとなった3月23日に設定されたこともあり、設定来で基準価額は4月末までにAコース(為替ヘッジあり)・Bコース(為替ヘッジなし)いずれも3割近く上昇と、順調なスタートを切った。

 純資産残高は4月末時点でAコースが80億円、Bコースが136億円。販売は野村證券となる。大型成長株が席巻する外国株式ファンドのカテゴリーで異彩を放つか、注目される。