youtube fund_beginer fund_search fund_look

新興国ニュース

<新興国eye>トルコ中銀、金融引き締めに転換―リラ建て流動性供給上限を0%に引き下げ

2020/08/14 10:54

 トルコ中央銀行は11日、通貨リラの急落を阻止し、ディスインフレ・プロセス(物価上昇率の鈍化基調)を維持するため、公開市場操作(オペ)を通じたプライマリーディーラー(中銀との直接取引を認められた政府証券公認ディーラー)へのリラ建ての流動性供給の上限を0%に引き下げ、事実上の金融引き締めに転換したことを明らかにした。
 
 この背景には、リラが対ドルで急落していることがある。リラ安は輸入物価を押し上げ、インフレを加速する要因となるため、中銀が重視しているディスインフレ・プロセスを維持するためにはリラ安の進行を阻止する必要がある。
 
 市場では今回の措置により、中銀のリラ建ての資金調達金利が加重平均で政策金利(8.25%)を上回る9.75%に上昇すると見ている。
 
 中銀は7日、リラがドルに対し、1ドル=7.3リラ超と急落し、過去最安値(ドルの過去最高値)を付けたことを受け、プライマリーディーラーへの流動性供給の上限を10日から従来の半分に引き下げた。これを受け、リラ相場は11日、ドルに対し、0.5%高となり、5営業日ぶりに上昇に転じた。
 
 また、中銀は7月23日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的流行)による経済への悪影響を抑制し、景気回復を強めるにはディスインフレ・プロセスの維持が重要と判断し、主要政策金利である1週間物レポ金利を現状の8.25%に据え置くことを決めている。
 
 中銀は7月会合で、「ディスインフレのプロセスを維持することがソブリンリスク(国の信用リスク)を抑え、長期金利の低下、さらには景気回復を強める上で重要なカギを握る」とした上で、「ディスインフレのプロセスを維持するには、今後、慎重な金融政策運営が必要となる。こうした観点から、金融政策のスタンスはディスインフレのプロセスが続くようコアインフレ率の指標をよく見て決められ、物価と金融市場の安定を目指し、あらゆる手段を講じていく」とインフレ上昇リスクを高めない金融政策が必要との考えを示している。
 
<関連銘柄>
iS新興国<1362>、上場MSエマ<1681>
 
(イメージ写真提供:123RF)