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ファンドニュース

今年投資家デビューした人は現役投資家の15%、30歳代は5人に1人=スパークス・サーベイ2020

2020/12/16 18:03

 今年、投資家デビューしたのは全現役投資家の15.3%で昨年の14.4%から約1%ポイント増えた。スパークス・アセット・マネジメントが2015年から実施している「スパークス・サーベイ 日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査」の結果、今年は30代で投資家デビューする人が例年より大きく増えたことがわかった。今年はネット証券で新規口座開設が過去最高水準の件数になるなど、投資への関心が例年になく盛り上がったことが話題になった1年だった。スパークス・サーベイでは、調査対象を投資経験者のみ(過去投資していた人を含む)に絞り、年代別・男女別にほぼ均等になるようにサンプル化して集計しているため、実態をそのまま反映したものではないが、暦年の調査結果を振り返ると、明らかな傾向が見て取れる。

 2015年からの調査結果を振り返ると、投資家デビュー(投資対象は国内外株式、投信、FX含む外貨、国内外債券、金・プラチナ、投資用不動産)をする人は2018年を境に10%前後から15%前後に水準が上がった。2018年は投資初心者向けの税制優遇口座「つみたてNISA」がスタートした年であり、「つみたてNISAをきっかけに投資を始めた」という人が多かったと想像できる。2018年の調査では、投資している人の15.2%が、その年に投資を始めたと答えているが、2020年の15.3%は、この水準を超えている。

 また、投資家デビューについて年代別に過去の推移を追うと、20代は2017年に30.5%だったものが、2019年に50.0%に跳ね上がり、今年は35.6%だった。また、30代は2017年に13.4%だったところから、2019年は15.8%、今年は22.0%に高まっている。40代以降での投資家デビューは10%以下になる。概ね30代までに投資家デビューするというのが傾向としてみてとれる。

 一方、毎年、かなりの投資離脱者が出る。投資経験が3年未満で投資を止めてしまった人の比率は、45%以上で高止まりし、今年は52.3%に高まった。昨年、20代の投資家デビューが50%に高まったが、いきなり、コロナショックのような大幅安を経験したため、びっくりして投資を止めてしまった人が一定程度いたことがうかがえる。国内で投資家の定着を目指す上では、3年未満で投資することを止めてしまう人を少なくし、長期で投資を継続する人を増やすことが重要だ。

 現在投資している金融資産(複数回答)は、「日本株式」は現役投資家の69.4%が投資している。次いで、「投資信託」(50.8%)、「外国株式」(15.3%)、「FXを含む外貨」(14.7%)となる。「投資信託」が50%を超えたのは初めてだ。また、従来は「FXを含む外貨」が第3位だったが、今年は「外国株式」の比率が高まり第3位に上がった。

 年代別にみると、20代の投資家は「外国株式」の保有比率が高い。20代は、「仮想通貨」や「外国債券」、「投資用不動産」などについても他の世代と比較して保有比率が高く、あらゆる投資資産を試している様子がうかがえる。50代以降になると、「国内株式」や「国内債券」の比率が高まり、「外国株式」や「仮想通貨」などへの投資比率は小さくなる。「投資信託」を多く保有するのは、30代と40代だ。

 半面、投資離脱者が保有していた資産は、「日本株式」56.4%、「投資信託」が25.6%、「国内債券」14.4%になる。「投資信託」の保有率は現役投資家の50.8%に対し、離脱者では比率が大幅に低くなる。「国内株式」に直接投資して価格下落という痛い目をみて投資を止めてしまう人が少なくないと考えられるため、複数の株式等に分散投資する「投資信託」の利用が増えると、離脱者の数が少なくなることにつながるように思える。

 通常の投資金融商品以外の投資サービスは、「ポイント投資」の利用者の伸びが顕著だ。投資家全体での利用率は2018年の18.8%が、2020年には33.7%に伸びた。年代別には、20代は55.8%、40代が42.6%、30代が39.9%となり、若い世代で「ポイント投資」が広がっている。Eコマースやキャッシュレス決済の利用時などで発行されるポイントを運用して増やすサービスが広がっており、投資を始めるきっかけになっているようだ。

 なお、「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2020」の調査期間は、2020年11月20日〜11月24日。ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団として全国の20歳〜79歳の投資経験者を調査対象とした。有効回答から年代別・男女別に合計1000サンプルを抽出して集計した。実施機関はネットエイジア。(図版は、現役投資家の年代別投資経験年数。出所:スパークス・サーベイ 日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2020)