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ファンドニュース

国内小型グロース株ファンド、投信積立を信じて続ければ毎月3万円が20年余りで2700万円

2020/12/23 20:51

 つみたてNISAを利用して資産形成をしよう!――と思い立った時に、最初にぶち当たる壁は、「何を選べばいいの?」という疑問だ。つみたてNISAの対象ファンドは、インデックスファンドを中心に一部のアクティブファンドなど、比較的限られた選択肢しかない。全てのファンドが、株式を含むことが条件になっている。つみたてNISAで継続できる投資期間20年間の投資で、何に投資したら良いのかを過去のデータを遡って調べてみた。その結果、「国内小型グロース」に分類されるファンドのパフォーマンスが際立って優れていることが分かった。

 つみたてNISAの採用ファンドは運用開始(設定日)からの期間が短いので、20年間の投資成績を調べるため、公募投信の全ファンド(ETF、DC・SMA専用ファンドを除く4402本)を対象とし、モーニングスターのカテゴリー別に運用成績を単純平均して過去推移を調べた。代表的なカテゴリーとして、「国内株式(日経225連動型)」「外国(先進国)株式(MSCIコクサイ・円ベース連動型)(為替ヘッジなし)」「国内債券」「外国(先進国)債券(為替ヘッジなし)」の4つのカテゴリーに加え、「国内小型グロース」「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」「国際株式・中国(為替ヘッジなし)」の合計7カテゴリーについて調べた。2000年1月から2020年11月末まで、毎月3万円を積立投資した結果として、投資元本753万円(3万円×251カ月)に対して、2020年11月末現在の評価額を比較した。

 その結果、最も良い運用成績になったのは、「国内小型グロース」で2020年11月末の評価額は2698万円だった。投資元本の3.6倍に資産が成長したことになる。この間に国内大型グロースの指数である「日経225(日経平均株価)連動型」は評価額が1754万円にとどまったため、国内株式に投資する際には、大型株よりも小型株に成長期待が高いことがわかる。

 一方、近年は史上最高値を更新したと注目が高まっている「国際株式・北米」は1589万円と「日経225連動型」よりも評価額が低くなった。この結果と比べると、「国際株式・中国」は、2236万円になり、「先進国株式」を上回り、「国内小型グロース」に次ぐ成績になった。

 また、つみたてNISAの対象ではないが、国内外の債券で運用した場合の成果も調べたが、その場合は、「国内債券」が845万円で元本プラスアルファ程度、「先進国債券(除く日本)」は1029万円という結果だった。株式に投資するファンドと比較するとだいぶ見劣りする結果になる。

 この運用成績の評価は、現実のファンドの運用成績を単純平均した結果だ。運用報酬等を控除後の運用成績になっている。「国際株式・北米」の成績が、実際の株価指数の上昇と比較して振るわないのは、為替による影響があるためと考えられる。米国の株価上昇が派手に伝えられるため、第一の投資先候補として「米国の株式」と考えがちだが、実際の運用成績は、2000年1月からこれまでの期間では「日経225」にも劣っていたということになる。

 もう一つ注意すべきは、ここで取り上げた運用成績は、あくまでもカテゴリー平均の成績であることだ。「日経225」と「MSCIコクサイ(円ベース)」はインデックスファンドのため、運用成績に大きな違いはないものの、その他のカテゴリーでは実際のファンドの運用成績は、この平均値よりもずっと高い運用成績を挙げているものもあれば、この成績よりも悪いファンドもある。

 そして、既存のファンドでは、運用期間が20年間を超えるファンドは極めて少ない。2020年11月末時点で現存するファンドの中で、2000年1月末以前に設定されたファンドはわずかに226本だけだ。最も古いのは、1961年12月に設定された大和アセットマネジメントの「大型株ファンド」で、1991年6月までは国内株式ファンドしか残っていない。最も古い国際株式型ファンドは、1991年7月設定のJPモルガン・アセット・マネジメントの「JPM アジア・成長株・ファンド」だ。30年以上の運用実績のあるファンド(1990年11月以前に設定されたファンド)は、わずか20本しか残っていない。

 現在、業界を挙げて長期投資の重要性を訴え、信託期間無期限のファンドも増えている。これからは、運用期間が30年、40年というファンドもどんどんできてくる時代になるだろう。

 さらに、グラフで示すように、積立投資の評価額の推移をみると、投資成績が総じてグンと良くなるのは、積立期間が10年以上、15年を過ぎたあたりからだ。積み立てを始めて10年程度でやめてしまえば、さほど大きな成績が期待できないばかりか、投資した元本を下回る運用成績で終わる可能性もある。投資する際には、10年以上の継続投資と思い定めて、諦めることなく、コツコツと毎月の積立を継続したい。(グラフは、2000年1月から2020年11月まで毎月3万円を積立投資した場合の、投資資産別の運用成績の比較。投資収益に対する課税を考慮せず)