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新興国ニュース

<新興国eye>トルコ中銀、市場予想に反し1ポイント下げを決定

2021/09/24 11:18

 トルコ中央銀行は23日の金融政策決定会合で、金融引き締めが行き過ぎたと判断し、主要政策金利である1週間物レポ金利を19.00%から18.00%に1.00ポイント引き下げることを決めた。市場は据え置きを予想していた。
 
 中銀は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)からの景気回復による急速なインフレ上昇を抑制するため、20年9月から利上げサイクルに入ったが、利上げ幅が20年以降で計10.750ポイントに達したため、21年4月から前回8月会合まで5会合連続で政策金利を据え置いていた。利下げはパンデミックによるトルコ経済への悪影響が強まった20年5月以来、1年4カ月ぶり。
 
 中銀は会合後に発表した声明文で、「最近のインフレ上昇は、食料と輸入物価の上昇やサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)など供給サイドの要因や(公共交通機関の運賃や授業料、ごみ回収料など)政府が法律で決める管理価格の上昇、経済再開による需要の動向によって引き起こされており、これらの影響は一時的な要因による」とした上で、「金融引き締め(による金利上昇)により、信用や国内需要が抑制され、企業向け融資にも想定以上の悪影響が起き始めている。個人向け融資の伸びを抑制している」と金融引き締めスタンスを緩和する必要があったとしている。
 
 今後の金融政策については、「インフレ指標が持続的に低下し、中期の物価目標である5%上昇に収束するまであらゆる政策手段を使う」としたが、前回会合時の「強いディスインフレ(物価上昇率の鈍化)効果を維持するため、インフレ指標が持続的に低下し、中期の物価目標である5%上昇に収束するまで、政策金利はインフレ率を絶えず上回る水準で決められる」とのフォワードガイダンス(金融政策の指針)を削除し、利下げサイクルに転換した。
 
 市場では中銀が利下げに転じたのは、9月初めから、インフレ率のうち、コアインフレ率に政策決定の重点を移したためで、コアインフレ率は全体指数より低く、中銀に利下げ余地を与えたとみている。トルコのエルドアン大統領は借り入れコストの引き下げを公約している。しかし、市場では利下げサイクルへの転換により、今後、通貨リラ安が進み、輸入物価が上昇するリスクが高まることを懸念している。
 
 トルコ統計局が9月3日発表した最新の8月CPI(消費者物価指数、03年=100)は前年比19.25%上昇と、前月の18.95%上昇から3カ月連続で伸びが加速し、19年4月(19.5%上昇)以来2年4カ月ぶりの高い伸びとなった。しかし、全体指数から値動きの激しい食品やエネルギーなどを除いたコアCPI(グループC)は同16.76%上昇と、7月の17.22%上昇を下回り、2月の16.21%上昇以来、6カ月ぶりの低い伸びとなっている。
 
 次回の金融政策決定会合は9月23日に開かれる予定。
 
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 上場MSエマ<1681>
 
(イメージ写真提供:123RF)